第三編 債権/第二章 契約/第三節 売買/第二款 売買の効力
民法 第560条(権利移転の対抗要件に係る売主の義務)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 対抗要件具備義務と契約の効力発生:登記は対抗要件であって契約の効力発生要件ではない。売主には対抗要件を備えさせる義務がある。
- 他人の権利の売買でも対抗要件具備義務を負う:権利取得義務と対抗要件具備義務は別個に併存する。一方があるから他方が不要とはならない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第560条(権利移転の対抗要件に係る売主の義務)
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。
この条文の〇×問題(2問)
対抗要件具備義務と契約の効力発生
不動産の売買契約を締結したが、まだ所有権移転登記がされていない場合でも、売買契約自体は有効に成立しており、買主は売主に対し、第三者に対抗できるよう登記等の対抗要件を備えさせることを求めることができる。
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正解 ○
正しい。物権変動は当事者の意思表示のみで効力を生じ、不動産の登記は第三者への対抗要件にすぎない。売買契約は登記がなくても有効に成立し、売主は権利移転についての対抗要件を備えさせる義務を負うため、買主は登記手続への協力を請求できる。
学習ポイント:登記は対抗要件であって契約の効力発生要件ではない。売主には対抗要件を備えさせる義務がある。
第560条、関連:第176条・第177条
他人の権利の売買でも対抗要件具備義務を負う
他人が所有する不動産を売買の目的とした場合、売主はその権利を取得して買主に移転する義務を負うが、目的の権利が売主自身に帰属していない以上、登記等の対抗要件を買主に備えさせる義務までは負わない。
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正解 ×
誤り。他人の権利を目的とする売買では、売主は権利を取得して買主に移転する義務を負うが、権利移転についての対抗要件を備えさせる義務は売主一般に課されており、免れない。権利取得義務と対抗要件具備義務は併存し、売主が権利を有しないことを理由に後者が消えることはない。
学習ポイント:権利取得義務と対抗要件具備義務は別個に併存する。一方があるから他方が不要とはならない。
第560条・第561条
根拠・関連条文
問題で確認する
第560条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。