第一編 総則/第二章 人/第三節 行為能力
民法 第6条(未成年者の営業の許可)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 営業許可の取消し・制限の手続:営業許可の取消し・制限は法定代理人が行う権限で、家裁の許可は要らない。
- 営業に関する行為への同意不要:許可された営業の範囲内の行為には、未成年の同意要件も取消しも及ばない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第6条(未成年者の営業の許可)
一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。
②前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、その法定代理人は、第四編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、又はこれを制限することができる。
この条文の〇×問題(2問)
営業許可の取消し・制限の手続
許された営業について未成年者がその営業に堪えることができない事由がある場合、その法定代理人は、家庭裁判所の許可を得なければ、その営業の許可を取り消し又は制限することができない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。民法6条2項は、営業に堪えない事由があるとき、法定代理人が第四編の規定に従い許可を取り消し又は制限できるとする。823条2項も親権を行う者自身が取消し・制限をする規定であり、家庭裁判所の許可は要件とされていない。後見制度の審判と混同しない。
学習ポイント:営業許可の取消し・制限は法定代理人が行う権限で、家裁の許可は要らない。
第6条2項、関連:第823条2項
営業に関する行為への同意不要
営業を許された未成年者が、その営業のために商品の仕入れ契約を締結した場合、法定代理人の同意がなくても有効であり、同意欠缺を理由に取り消すことはできない。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。民法6条1項により、許された営業に関しては成年者と同一の行為能力を有する。営業のための仕入れ契約はこの範囲内であり、5条1項の同意は要せず、同意欠缺を理由とする取消し(同条2項)もできない。許可の範囲内かどうかが判断の分かれ目である。
学習ポイント:許可された営業の範囲内の行為には、未成年の同意要件も取消しも及ばない。
第6条1項、関連:第5条1項・2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和4年度 問4エ
未成年者が特定の営業について法定代理人の許可を受けた場合には、その営業に関する法律行為については、行為能力の制限を理由として取り消すことができない。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関して成年者と同一の行為能力を有する(6条1項)。
司法書士平成27年度 問44イ
営業の許可を受けた未成年者は、当該営業に関しない債務を免れることを目的とする場合には、自ら弁済供託をすることができない。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。営業の許可を受けた未成年者は営業の範囲内でのみ行為能力者とみなされるため(民法6条1項)、営業に関しない債務の免責を目的とする弁済供託は自らできない。
宅建平成28年 問2肢1
古着の仕入販売に関する営業を許された未成年者は、成年者と同一の行為能力を有するので、法定代理人の同意を得ないで、自己が居住するために建物を第三者から購入したとしても、その法定代理人は当該売買契約を取り消すことができない。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。営業許可を受けた未成年者は『その営業に関して』のみ成年者と同一の行為能力を有し、居住用建物の購入は営業行為でないため取消し可能(民法6条)。
宅建平成25年 問2肢2
営業を許可された未成年者が、その営業のための商品を仕入れる売買契約を有効に締結するには、父母双方がいる場合、父母のどちらか一方の同意が必要である。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。営業を許可された未成年者はその営業に関して成年者と同一の行為能力を有し、父母の同意は不要(民法6条)。
問題で確認する
第6条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。