第三編 債権/第二章 契約/第七節 賃貸借/第一款 総則
民法 第604条(賃貸借の存続期間)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 更新による存続期間の起算点:50年の上限は更新のたびに起算がリセットされる。基準は通算期間ではなく「更新の時から50年」。
- 借地権への存続期間上限の不適用:借地権・借家権には借地借家法が優先し民法の存続期間の上限は及ばない。特別法優先で考える。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第604条(賃貸借の存続期間)
賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、五十年とする。
②賃貸借の存続期間は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から五十年を超えることができない。
この条文の〇×問題(2問)
更新による存続期間の起算点
賃貸借の存続期間は、当初の契約で定めた期間と更新によって延長された期間を通算して、50年を超えることはできない。
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正解 ×
誤り。604条2項は、更新後の期間が更新の時から50年を超えることができないとするだけで、更新の回数や当初契約からの通算期間に上限はない。例えば50年の契約を更新してその時から更に50年とすることもでき、更新を繰り返せば通算で50年を超えて賃貸借を存続させられる。
学習ポイント:50年の上限は更新のたびに起算がリセットされる。基準は通算期間ではなく「更新の時から50年」。
第604条1項・2項
借地権への存続期間上限の不適用
建物の所有を目的とする土地の賃貸借には、借地借家法が存続期間について特則を設けているため、民法上の50年の存続期間の上限は適用されない。
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正解 ○
正しい。建物の所有を目的とする土地の賃貸借は借地権として借地借家法が特別法として優先適用され、存続期間は同法の定め(原則30年、これより長い期間の定めも可)に従う。民法604条の50年の期間制限は、借地借家法の適用ある賃貸借には及ばない。
学習ポイント:借地権・借家権には借地借家法が優先し民法の存続期間の上限は及ばない。特別法優先で考える。
第604条1項、関連:借地借家法第3条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和3年度 問19ア
契約により動産の賃貸借の存続期間を100年と定めたとしても、その期間は、50年となる。
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正しい
正しい。賃貸借の存続期間は50年を超えることができず、これより長い期間を定めても50年に短縮される(604条1項)。
宅建令和元年 問11肢1改正前の出題
賃貸借契約が建物を所有する目的ではなく、資材置場とする目的である場合、ケース①は期間の定めのない契約になり、ケース②では期間は15年となる。
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誤り
誤り。資材置場目的の賃貸借は借地借家法の借地権ではなく民法の賃貸借であり、存続期間の上限は50年である(民法604条1項)から、期間50年の定めは有効で、期間の定めのない契約にはならない。(出題当時の上限は20年で、50年と定めても20年に短縮されたが、期間の定めのない契約にならない点は同じ)
宅建平成29年 問11肢2
賃借権の存続期間を10年と定めた場合、本件契約が居住の用に供する建物を所有することを目的とするものであるときは存続期間が30年となるのに対し、本件契約が資材置場として更地で利用することを目的とするものであるときは存続期間は10年である。
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正しい
正しい。建物所有目的の借地権は30年未満の期間定めは30年となる(借地借家法3条・9条)。更地利用は民法上の賃貸借で期間は定めのとおり10年(民法604条の最長50年以内)。
解説で第604条を参照している問
問題で確認する
第604条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。