資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一編 総則/第四章 商号

商法 第17条(譲渡人の商号を使用した譲受人の責任等)

分野:商号

出題試験:行政書士司法書士

この条の要点

  • 商号続用譲受人の免責方法:免責には遅滞ない登記か譲受人・譲渡人の両者からの通知が必要。
  • 譲渡人責任の期間経過による消滅:商号続用時の譲渡人責任は2年以内に請求がない債権者に対し消滅する。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第17条(譲渡人の商号を使用した譲受人の責任等)

営業を譲り受けた商人(以下この章において「譲受人」という。)が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には、その譲受人も、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。

②前項の規定は、営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人が譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合には、適用しない。営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人及び譲渡人から第三者に対しその旨の通知をした場合において、その通知を受けた第三者についても、同様とする。

③譲受人が第一項の規定により譲渡人の債務を弁済する責任を負う場合には、譲渡人の責任は、営業を譲渡した日後二年以内に請求又は請求の予告をしない債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。

④第一項に規定する場合において、譲渡人の営業によって生じた債権について、その譲受人にした弁済は、弁済者が善意でかつ重大な過失がないときは、その効力を有する。

この条文の〇×問題(2問)

商号続用譲受人の免責方法

営業の譲受人が譲渡人の商号をそのまま使い続ける場合でも、自分は譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨の公告を出せば、譲受人は譲渡人の債務についての責任を免れることができる。

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正解 ×

誤り。免責が認められるのは、営業譲渡後遅滞なく責任を負わない旨を登記した場合、又は譲受人及び譲渡人から第三者へその旨を通知しその通知を受けた第三者に対する場合である。譲受人による一方的な公告では免責されない。

学習ポイント:免責には遅滞ない登記か譲受人・譲渡人の両者からの通知が必要。

第17条1項・2項

譲渡人責任の期間経過による消滅

譲受人が譲渡人の商号を使い続けることで弁済責任を負うとき、譲渡人側の責任は、譲渡があった日から2年の間に請求やその予告をしなかった債権者に対しては消滅する。

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正解 ○

正しい。譲受人が商号続用により弁済責任を負う場合、譲渡人の責任は営業を譲渡した日後2年以内に請求又は請求の予告をしない債権者に対し、その期間経過時に消滅する。残存する譲渡人の責任を期間で限定する規定である。

学習ポイント:商号続用時の譲渡人責任は2年以内に請求がない債権者に対し消滅する。

第17条3項

この条文を解説で参照する過去問

行政書士令和4年 問36肢2

乙が甲の商号を引き続き使用する場合には、乙は、甲の営業によって生じた債務を弁済する貢任を負う。ただし、営業譲渡後、遅滞なく、乙が第三者である丙に対して、甲の債務を弁済する責任を負わない旨の通知をした場合には、乙は、丙に対して弁済責任を負わない。

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誤り

商号を続用する譲受人は営業上の債務の弁済責任を負い、責任を負わない旨の通知は第三者丙に対抗するには登記が必要(商法17条)。誤り。

司法書士令和8年度 問35オ

営業を譲り受けた商人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には、当該商人は、当該営業の譲渡により承継した財産の価額を限度として、当該譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。

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誤り

誤り。譲渡人の商号を引き続き使用する営業譲受人は、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う(17条1項)——承継財産の価額を限度とする限定はない。

司法書士令和5年度 問35オ

営業を譲り受けた商人は、譲渡人の商号を引き続き使用する場合において、営業の譲渡がされた後、遅滞なく、譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨の登記をしたときは、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負わない。

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正しい

正しい。営業譲受人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合でも、営業譲渡後遅滞なく譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨の登記をしたときはその責任を負わない(17条2項前段)。

問題で確認する

第17条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。