第二編 商行為/第四章 匿名組合
商法 第537条(自己の氏名等の使用を許諾した匿名組合員の責任)
この条の要点
- 商号使用許諾による責任の時間的範囲:商号使用許諾の匿名組合員の連帯責任は、使用以後に生じた債務に限る。
- 商号使用許諾の責任と誤認要件:匿名組合員の商号使用許諾責任は、取引相手方の誤認を要件としない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第537条(自己の氏名等の使用を許諾した匿名組合員の責任)
匿名組合員は、自己の氏若しくは氏名を営業者の商号中に用いること又は自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾したときは、その使用以後に生じた債務については、営業者と連帯してこれを弁済する責任を負う。
この条文の〇×問題(2問)
商号使用許諾による責任の時間的範囲
匿名組合員が自己の氏名を営業者の商号中に用いることを許諾した場合、当該許諾の前に既に営業者に対して生じていた債務についても、営業者と連帯して弁済する責任を負う。
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正解 ×
誤り。氏名を営業者の商号中に用いること又は自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾した匿名組合員が、営業者と連帯して弁済の責任を負うのは、その使用以後に生じた債務に限られる。許諾・使用の前に既に生じていた債務について、匿名組合員は責任を負わない。
学習ポイント:商号使用許諾の匿名組合員の連帯責任は、使用以後に生じた債務に限る。
第537条1項
商号使用許諾の責任と誤認要件
匿名組合員が自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾した場合、取引の相手方が営業者を匿名組合員の営業と誤認したかどうかにかかわらず、その使用以後に生じた債務について営業者と連帯して弁済する責任を負う。
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正解 ○
正しい。匿名組合員が氏名・商号の使用を許諾した場合の連帯責任は、その使用以後に生じた債務について発生し、条文上は取引相手方の誤認を要件としていない。商人が商号の使用を許諾した場合に、誤認して取引した者に対してのみ連帯責任を負う名板貸与の規定とは要件の構造が異なる。
学習ポイント:匿名組合員の商号使用許諾責任は、取引相手方の誤認を要件としない。
第537条1項、関連:第14条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和6年 問36肢3
出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない。
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正しい
出資が損失で減少したときは損失てん補後でなければ利益配当を請求できない(商法537条)。
司法書士令和7年度 問35ウ
匿名組合員は、自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾したときは、その使用以後に生じた債務を営業者と連帯して弁済する責任を負う。
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正しい
正しい。匿名組合員が自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾したときは、その使用以後に生じた債務について営業者と連帯して弁済する責任を負う(商537条——商号使用許諾の責任)。
解説で第537条を参照している問
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第537条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。