第二編 商行為/第四章 匿名組合
商法 第539条(貸借対照表の閲覧等並びに業務及び財産状況に関する検査)
この条の要点
- 検査権の存否:匿名組合員は業務執行権がなくても検査権はある。監視権と執行権は別物。
- 検査の時期と裁判所許可の要否:営業年度終了時の検査は許可不要。それ以外は重要事由+裁判所の許可が要る。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第539条(貸借対照表の閲覧等並びに業務及び財産状況に関する検査)
匿名組合員は、営業年度の終了時において、営業者の営業時間内に、次に掲げる請求をし、又は営業者の業務及び財産の状況を検査することができる。
一 営業者の貸借対照表が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二 営業者の貸借対照表が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるもので法務省令で定めるものをいう。)をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
②匿名組合員は、重要な事由があるときは、いつでも、裁判所の許可を得て、営業者の業務及び財産の状況を検査することができる。
③前項の許可に係る事件は、営業者の営業所の所在地(営業所がない場合にあっては、営業者の住所地)を管轄する地方裁判所が管轄する。
この条文の〇×問題(2問)
検査権の存否
匿名組合員は営業者の業務を執行する権限を有しない以上、営業者の業務及び財産の状況を検査する権利も認められていない。
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正解 ×
誤り。匿名組合員は業務執行・代表の権限を持たないが、営業年度の終了時において営業者の貸借対照表の閲覧・謄写を請求し、又は業務及び財産の状況を検査することができる。さらに重要な事由があるときは、いつでも裁判所の許可を得て同様の検査ができる。監視権と執行権は別のものである。
学習ポイント:匿名組合員は業務執行権がなくても検査権はある。監視権と執行権は別物。
第539条1項2項、関連:第536条3項
検査の時期と裁判所許可の要否
匿名組合員が重要な事由の存否にかかわらず行う通常の検査は、営業年度の終了時における営業者の営業時間内に限り行うことができ、その場合には裁判所の許可は要らない。
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正解 ○
正しい。営業年度の終了時においては、匿名組合員は営業者の営業時間内に、貸借対照表の閲覧・謄写の請求や業務及び財産状況の検査を、裁判所の許可なく行うことができる。営業年度の終了時以外に業務及び財産状況を検査するには、重要な事由がある場合に限り、裁判所の許可を得ることが必要である。
学習ポイント:営業年度終了時の検査は許可不要。それ以外は重要事由+裁判所の許可が要る。
第539条1項2項3項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和6年 問36肢5
匿名組合員が破産手続開始の決定を受けた場合、匿名組合契約は終了する。
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正しい
匿名組合員の破産で匿名組合契約は終了する(商法539条)。
司法書士令和2年度 問35エ
匿名組合員は、重要な事由があるときは、いつでも、裁判所の許可を得て、営業者の業務及び財産の状況を検査することができる。
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正しい
正しい。匿名組合員は、重要な事由があるときは、いつでも、裁判所の許可を得て、営業者の業務及び財産の状況を検査することができる(商法539条2項)。
解説で第539条を参照している問
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第539条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。