資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二編 株式会社/第四章 機関/第三節 役員及び会計監査人の選任及び解任/第三款 選任及び解任の手続に関する特則

会社法 第346条(役員等に欠員を生じた場合の措置)

分野:機関の設置・役員等の選任解任

出題試験:行政書士司法書士

この条の要点

  • 役員欠如時の権利義務存続:員数欠如時は退任役員も就任まで権利義務を持つ。退任=即空白ではない。
  • 一時会計監査人の選任主体:一時会計監査人の選任主体は監査役系機関。取締役・裁判所ではない。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第346条(役員等に欠員を生じた場合の措置)

役員(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役若しくはそれ以外の取締役又は会計参与。以下この条において同じ。)が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。

②前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時役員の職務を行うべき者を選任することができる。

③裁判所は、前項の一時役員の職務を行うべき者を選任した場合には、株式会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。

④会計監査人が欠けた場合又は定款で定めた会計監査人の員数が欠けた場合において、遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監査役は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。

⑤第三百三十七条及び第三百四十条の規定は、前項の一時会計監査人の職務を行うべき者について準用する。

⑥監査役会設置会社における第四項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査役会」とする。

⑦監査等委員会設置会社における第四項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査等委員会」とする。

⑧指名委員会等設置会社における第四項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査委員会」とする。

この条文の〇×問題(2問)

役員欠如時の権利義務存続

法令や定款の定める役員の人数に欠員が生じる状態では、任期満了や辞任で退いた者も、後任の役員が就任するまでの期間、引き続き役員としての権利義務を負う。

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正解 ○

正しい。役員が欠けた場合や法定・定款の員数を欠く場合には、任期満了・辞任で退任した役員も、新たに選任された役員(一時役員を含む)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。会社の機関の空白を防ぐ仕組みである。

学習ポイント:員数欠如時は退任役員も就任まで権利義務を持つ。退任=即空白ではない。

第346条1項

一時会計監査人の選任主体

会計監査人に欠員が生じ、その後任が遅滞なく選ばれない場合は、取締役が一時的に会計監査人の職務を行うべき者を選ぶ責務を負う。

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正解 ×

誤り。会計監査人の欠如・員数欠如で遅滞なく選任されないときは、監査役(監査役会設置会社では監査役会等)が一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。取締役や裁判所が選任する制度ではない。

学習ポイント:一時会計監査人の選任主体は監査役系機関。取締役・裁判所ではない。

第346条4項・6項〜8項

この条文を解説で参照する過去問

司法書士平成29年度 問67ア

一時監査役の職務を行うべき者の選任による変更の登記は、裁判所書記官の嘱託により行われる。

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正しい

正しい。一時監査役の職務を行うべき者は裁判所が選任し(会社法346条2項・4項)、その選任による変更の登記は裁判所書記官の嘱託により行われる。

司法書士平成29年度 問67エ

唯一の会計監査人が資格喪失により退任する前に、監査役会の決議によって一時会計監査人の職務を行うべき者を選任した場合には、当該監査役会の議事録を添付して、一時会計監査人の職務を行うべき者の就任による変更の登記の申請をすることができる。

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誤り

誤り。一時会計監査人の職務を行うべき者は、会計監査人に欠員を生じた場合に選任するものであり(会社法346条4項)、退任前の選任はできない。

司法書士平成26年度 問30オ

3人以上の取締役を置く旨の定款の定めのある取締役会設置会社において、取締役として代表取締役A並びに代表取締役でない取締役B、C及びDの4人が在任している場合において、Aが取締役を辞任したときは、Aは、新たに選定された代表取締役が就任するまで、なお代表取締役としての権利義務を有する。

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誤り

誤り。退任した役員が新役員就任まで権利義務を有するのは、法令又は定款で定めた役員の員数を欠く場合であり(会社法346条1項)、Aの辞任後も3名の取締役が在任するためAは権利義務取締役とならず、権利義務代表取締役ともならない。

問題で確認する

第346条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。