資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二編 株式会社/第四章 機関/第四節 取締役

会社法 第358条(業務の執行に関する検査役の選任)

分野:取締役・取締役会

出題試験:行政書士司法書士

この条の要点

  • 検査役選任請求の株主要件:検査役選任請求に保有期間要件はない。6ヶ月継続保有は差止請求の要件。
  • 検査役の子会社に対する調査権:検査役は子会社の調査も可能。報告は裁判所へ、写しは会社と申立株主へ。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第358条(業務の執行に関する検査役の選任)

株式会社の業務の執行に関し、不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があることを疑うに足りる事由があるときは、次に掲げる株主は、当該株式会社の業務及び財産の状況を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。

一 総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主

二 発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主

②前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。

③裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。

④第二項の検査役は、その職務を行うため必要があるときは、株式会社の子会社の業務及び財産の状況を調査することができる。

⑤第二項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。

⑥裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第二項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。

⑦第二項の検査役は、第五項の報告をしたときは、株式会社及び検査役の選任の申立てをした株主に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。

この条文の〇×問題(2問)

検査役選任請求の株主要件

検査役の選任の申立てをするには、総株主の議決権の3%以上の議決権を有するか、または発行済株式の3%以上の数の株式を6ヶ月前から引き続き有している株主でなければならない。

正解と解説を見る

正解 ×

誤り。検査役の選任の申立てをできる株主は、総株主の議決権の3%以上または発行済株式(自己株式を除く)の3%以上を有する株主であり、保有期間の要件はない。差止請求権で定められた6ヶ月継続保有の要件は検査役選任請求には課されていない。

学習ポイント:検査役選任請求に保有期間要件はない。6ヶ月継続保有は差止請求の要件。

第358条1項、関連:第360条1項

検査役の子会社に対する調査権

検査役は、職務遂行上の必要があれば、調査対象となる株式会社の子会社の業務や財産の状況にまで調べを及ぼすことができる。

正解と解説を見る

正解 ○

正しい。検査役は、その職務を行うため必要があるときは、株式会社の子会社の業務及び財産の状況を調査することができる。また、調査の結果は書面または電磁的記録に記載・記録して裁判所に提供して報告しなければならず、その写しは株式会社と申立株主にも提供される。

学習ポイント:検査役は子会社の調査も可能。報告は裁判所へ、写しは会社と申立株主へ。

第358条4項・5項・7項

この条文を解説で参照する過去問

行政書士平成22年 問36肢2

監査役または監査委員が設置されている株式会社の株主であって一定の数の株式保有する株主は、当該会社の業務の執行に関し、法令に違反する重大な事実があることを疑うに足りる事由があるときには、当該会社の業務および財産の状況を調査させるために、検査役の選任を監査役または監査委員に請求することができる。

正誤と理由を見る

誤り

検査役選任の申立ては裁判所に対して行う(358条)。監査役又は監査委員への請求ではない。誤り。

解説で第358条を参照している問

問題で確認する

第358条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。