第二編 株式会社/第四章 機関/第四節 取締役
会社法 第357条(取締役の報告義務)
この条の要点
- 著しい損害のおそれの報告先(機関設計別):357条の報告先は機関設計で分かれる。監査機関がない会社では株主が報告先。
- 報告義務の時期と帰属主体:報告は「直ちに」。総会開催を待てず、発見した取締役個人の義務。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第357条(取締役の報告義務)
取締役は、株式会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、当該事実を株主(監査役設置会社にあっては、監査役)に報告しなければならない。
②監査役会設置会社における前項の規定の適用については、同項中「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは、「監査役会」とする。
③監査等委員会設置会社における第一項の規定の適用については、同項中「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは、「監査等委員会」とする。
この条文の〇×問題(2問)
著しい損害のおそれの報告先(機関設計別)
取締役が株式会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときの報告先は、監査役設置会社では監査役、監査役会設置会社では監査役会、監査等委員会設置会社では監査等委員会であり、これらの機関をいずれも設置していない株式会社では株主である。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。取締役が株式会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときの報告先は、機関設計によって異なり、監査役設置会社では監査役、監査役会設置会社では監査役会、監査等委員会設置会社では監査等委員会となる。いずれの監査機関も置いていない株式会社では株主への報告となる。
学習ポイント:357条の報告先は機関設計で分かれる。監査機関がない会社では株主が報告先。
第357条1項から3項
報告義務の時期と帰属主体
取締役が株式会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見した場合、その報告は次の定時株主総会において行えば足り、それまでに取締役個人が報告先に対して報告をする義務はない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。取締役の報告義務は「直ちに」果たさなければならない義務であり、次の定時株主総会を待つことは許されない。また、この義務は発見した個々の取締役それぞれに課されるものであり、代表取締役や取締役会を通じて報告する形式をとることを要しない。
学習ポイント:報告は「直ちに」。総会開催を待てず、発見した取締役個人の義務。
第357条1項
根拠・関連条文
問題で確認する
第357条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。