第三章 国民の権利及び義務
日本国憲法 第35条
この条の要点
- 捜索・押収令状の特定性:捜索・押収の令状は場所と物を明示する特定が必要。包括的令状は不可。
- 捜索・押収の各別の令状:捜索・押収は原則として各別の令状による。逮捕に伴う場合は例外。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第35条
何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。
②捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。
この条文の〇×問題(2問)
捜索・押収令状の特定性
捜索・押収の令状は、嫌疑となる犯罪を特定できれば、捜索する場所や押収する物を明示しなくても発することができる。
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正解 ×
誤り。捜索・押収の令状は正当な理由に基づいて発せられ、かつ捜索する場所及び押収する物を明示するものでなければならない。一般令状・包括令状を排除する特定性の要求であり、場所・物の明示を欠く令状は許されない。
学習ポイント:捜索・押収の令状は場所と物を明示する特定が必要。包括的令状は不可。
第35条1項・2項
捜索・押収の各別の令状
捜索又は押収は、適法な逮捕に伴う場合などを除き、逮捕とは別に、権限ある司法官憲が発する各別の令状によって行わなければならない。
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正解 ○
正しい。住居、書類及び所持品について侵入・捜索・押収を受けない権利は、33条の場合を除いては、正当な理由に基づいて発せられた令状がなければ侵されない(35条1項)。捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により行う(同条2項)。ただし、適法な逮捕に伴う捜索・差押え等には令状を要しない例外がある(刑事訴訟法220条)。
学習ポイント:捜索・押収は原則として各別の令状による。逮捕に伴う場合は例外。
第35条1項・2項、関連:第33条、刑事訴訟法220条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和4年 問10肢1
警察官職務執行法には、警察官は、職務質問に付随して所持品検査を行うことができると規定されており、この場合には、挙動が異常であることに加えて、所持品を確認する緊急の必要性を要するとされている。
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妥当でない
警職法上の所持品検査は職務質問に付随して許されるが、『挙動異常+所持品確認の緊急の必要性』の条文表現の整理は正確でない(判例の枠組みとずれる)。
行政書士令和3年 問4肢2
憲法は、住居、書類および所持品について侵入、捜索および押収を受けることのない権利を定めるが、その保障対象には、住居、書類および所持品に限らずこれらに準ずる私的領域に侵入されることのない権利が含まれる。
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妥当である
憲法35条の保障は住居・書類・所持品に限らずこれに準ずる私的領域への侵入を受けない権利を含む(判例)。妥当。
解説で第35条を参照している問
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第35条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。