第二編 罪/第三十八章 横領の罪
刑法 第253条(業務上横領)
この条の要点
- 業務上横領の加重:業務上横領=10年以下(単純横領5年以下より加重)。
- 業務上横領の客体の限定:業務上横領の客体=業務上占有の他人の物。自己物拡張はない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第253条(業務上横領)
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処する。
この条文の〇×問題(2問)
業務上横領の加重
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、通常の横領より重い十年以下の拘禁刑に処せられる。
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正解 ○
正しい。業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処せられ、単純横領の五年以下より重く処罰される。業務による占有の信頼を裏切る行為として加重されている。業務者の占有に対する信頼を重く評価している。
学習ポイント:業務上横領=10年以下(単純横領5年以下より加重)。
第253条、関連:第252条1項
業務上横領の客体の限定
公務所から保管を命ぜられた自己の物を業務上横領しても、当然に業務上横領の罪が成立する。
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正解 ×
誤り。業務上横領の客体は業務上占有する「他人の物」に限定される。公務所から保管を命ぜられた自己物の横領を横領と同視させる規定は単純横領の側にあり、業務上横領へは拡張されない。拡張規定は単純横領の限定された条文のみにある。
学習ポイント:業務上横領の客体=業務上占有の他人の物。自己物拡張はない。
第253条、関連:第252条2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和5年度 問24ア
貿易商を営む外国人Aは、外国人Bから日本での絵画の買付けを依頼され、その代金として日本国内の銀行に開設したAの銀行口座に振り込まれた金銭を、日本国内において、業務のため預かり保管中、これを払い出して、日本人Cに対する自己の借金の返済に費消した。この場合、Aには、我が国の刑法が適用され、業務上横領罪が成立する。
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正しい
正しい。日本国内において罪を犯したすべての者には犯人の国籍・犯罪の種類を問わず我が国の刑法が適用される(属地主義・刑法1条)。業務のため預かり保管中の金銭の払出・費消は日本国内の行為であり、業務上横領罪(253条)が成立する。
解説で第253条を参照している問
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第253条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。