第一編 総則/第十一章 共犯
刑法 第65条(身分犯の共犯)
この条の要点
- 身分なき共犯の成否:構成要件的身分犯に非身分者が加功しても共犯は成立する。
- 加重減軽的身分と非身分者の刑:加重・減軽的身分は個人的。非身分者には通常の刑。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第65条(身分犯の共犯)
犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。
②身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。
この条文の〇×問題(2問)
身分なき共犯の成否
犯人の身分によって構成される犯罪に身分のない者が加わったときでも、共犯としての責任を負う。
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正解 ○
正しい。犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加担したときは、身分を有しない者でも共犯とされる。構成要件的身分がない者が身分犯に加わっても、共犯としての責任自体は否定されない。身分の有無は共犯の成立を妨げない。
学習ポイント:構成要件的身分犯に非身分者が加功しても共犯は成立する。
第65条1項
加重減軽的身分と非身分者の刑
身分があるために刑が加重される犯罪について、その身分のない者が加わった場合も、加重された刑が科せられる。
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正解 ×
誤り。身分があるために刑の重軽があるときは、身分がない者には通常の刑を科する。加重・減軽的身分は個人的なもので共犯に連帯しないため、非身分者には通常の刑が適用される。身分の個人性が加重の連帯を遮断する。
学習ポイント:加重・減軽的身分は個人的。非身分者には通常の刑。
第65条2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成31年度 問24ウ
他人の財物を業務上占有するAが、当該財物の非占有者であるBと共謀の上、横領行為に及んだときは、Bには、刑法第65条第1項により業務上横領罪の共同正犯が成立し同条第2項により単純横領罪の刑が科されることとなる。
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正しい
正しい。刑法65条1項により非占有者Bにも業務上横領罪の共同正犯が成立し、65条2項によりBには単純横領罪の刑が科される(判例・65条2項は身分によって特に刑の軽重があるときに、身分のない者に通常の刑を科す規定)。
司法書士平成26年度 問24エ
顧客から委託を受けて現金1,000万円を業務上占有していた銀行員Aは、業務とは無関係の知人Bと相談し、当該現金を横領しようと考え、Bに当該現金を手渡して横領し、その後、当該現金を二人で折半して費消した。この場合、Bには、業務上横領罪の共同正犯が成立し、刑法第65条第2項により単純横領罪の刑が科される。
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正しい
正しい。身分のない者が業務上横領罪に加功したときは業務上横領罪の共同正犯が成立するが、刑法65条2項により単純横領罪の刑が科される(最判昭32.11.19)。
解説で第65条を参照している問
問題で確認する
第65条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。