第四章 罰則
国家公務員法 第110条
この条の要点
- 罰則の法定刑と対象行為:罰則の法定刑は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。対象行為は19号に列挙。
- 不法行為で収受した利益への没収・追徴:不法行為の収受利益は没収対象。没収できない部分は価額を追徴される。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第110条
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
一 第二条第六項の規定に違反した者
二 第十七条第二項(第十八条の三第二項において準用する場合を含む。次号及び第四号において同じ。)の規定による証人として喚問を受け虚偽の陳述をした者
三 第十七条第二項の規定により証人として喚問を受け正当の理由がなくてこれに応ぜず、又は同項の規定により書類若しくはその写しの提出を求められ正当の理由がなくてこれに応じなかつた者
四 第十七条第二項の規定により書類又はその写しの提出を求められ、虚偽の事項を記載した書類又は写しを提出した者
五 第十七条第三項(第十八条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者(第十七条第一項の調査の対象である職員(第十八条の三第二項において準用する場合にあつては、同条第一項の調査の対象である職員又は職員であつた者)を除く。)
六 第十八条の規定に違反して給与を支払つた者
七 第三十三条第一項の規定に違反して任命をした者
八 第三十九条の規定による禁止に違反した者
九 第四十条の規定に違反して虚偽行為を行つた者
十 第四十一条の規定に違反して受験若しくは任用を阻害し又は情報を提供した者
十一 第六十三条の規定に違反して給与を支給した者
十二 第六十八条の規定に違反して給与の支払をした者
十三 第七十条の規定に違反して給与の支払について故意に適当な措置をとらなかつた人事官
十四 第八十三条第二項の規定に違反して停職者に俸給を支給した者
十五 第八十六条の規定に違反して故意に勤務条件に関する行政措置の要求の申出を妨げた者
十六 何人たるを問わず第九十八条第二項前段に規定する違法な行為の遂行を共謀し、唆し、若しくはあおり、又はこれらの行為を企てた者
十七 第百条第四項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定に違反して陳述及び証言を行わなかつた者
十八 第百二条第一項に規定する政治的行為の制限に違反した者
十九 第百八条の二第五項の規定に違反して団体を結成した者
②前項第八号に該当する者の収受した金銭その他の利益は、これを没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
この条文の〇×問題(2問)
罰則の法定刑と対象行為
人事院の調査で証人として喚問を受けながら虚偽の陳述をした者や、一般職・特別職以外の勤務者に給与を支払った者は、三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処せられることがある。
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正解 ○
正しい。本条は各号に列挙した違反行為者に対し、三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金という法定刑を定める。人事院の調査において証人として喚問を受けながら虚偽の陳述をした者(第二号)や、第二条第六項の給与支払禁止に違反した者(第一号)はその対象となる。
学習ポイント:罰則の法定刑は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。対象行為は19号に列挙。
第110条1項柱書・1号・2号、関連:第17条2項・第2条6項
不法行為で収受した利益への没収・追徴
任用に関する不法行為で収受した金銭その他の利益については、没収することができない場合でも、その価額を追徴する仕組みは法律上設けられていない。
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正解 ×
誤り。第二項は不法行為により収受した金銭その他の利益の没収を定め、その全部又は一部を没収することができないときはその価額を追徴すると規定している。没収不能時にも利益剥奪を徹底する追徴の仕組みが法律上設けられている。
学習ポイント:不法行為の収受利益は没収対象。没収できない部分は価額を追徴される。
第110条2項、関連:第39条(第一項第八号が対象とする違反行為)
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成27年 問26肢5
一般職公務員に対して課されている政治的行為の制限に違反した場合、懲戒処分の対象となるが、罰則は定められていない。
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誤り
政治的行為の制限違反には罰則が定められている(国公法110条)。誤り。
解説で第110条を参照している問
問題で確認する
第110条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。