資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二章 借地/第二節 借地権の効力

借地借家法 第10条(借地権の対抗力)

分野:借地権の効力

出題試験:宅建

この条の要点

  • 登記建物による対抗力:借地人名義の登記建物を借地上に所有すれば、借地権の登記なしで対抗できる。
  • 建物滅失後の掲示:滅失後の対抗力維持には所定の掲示が必要で、二年後は新築・登記も要る。
  • 二年経過後の再築:建物滅失から二年後の対抗力維持には、期間内の新築と建物登記が必要。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第10条(借地権の対抗力)

借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。

②前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった日から二年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、かつ、その建物につき登記した場合に限る。

この条文の〇×問題(3問)

登記建物による対抗力

借地人Bが借地権自体を登記していなくても、B名義で登記された建物を借地上に所有していれば、その後土地を取得したCに借地権を対抗できる。

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正解 ○

正しい。第10条第1項は、借地権自体の登記がなくても、土地上に借地権者名義で登記された建物を所有するときは、その借地権を第三者に対抗できるとする。土地賃借権の登記が現実には容易でないことを補う規定である。建物の登記名義と所有の有無を確認し、単に未登記の建物があるだけの場合と区別する。

学習ポイント:借地人名義の登記建物を借地上に所有すれば、借地権の登記なしで対抗できる。

第10条第1項

建物滅失後の掲示

登記建物が火災で滅失した借地人Bは、土地上に何も掲示しなくても、滅失日から二年間は常に第10条の対抗力を維持できる。

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正解 ×

誤り。第10条第2項は、建物滅失後も、借地人が建物の特定事項、滅失日、新築予定を土地上の見やすい場所に掲示することを対抗力維持の要件とする。二年間は無条件の猶予期間ではない。さらに滅失から二年が経過した後は、その前に新築し、かつ建物登記を済ませている場合に限って対抗力が続く。

学習ポイント:滅失後の対抗力維持には所定の掲示が必要で、二年後は新築・登記も要る。

第10条第2項

二年経過後の再築

借地上の登記建物が滅失したBが所定の掲示を続け、二年を経過する前に新しい建物を築造して登記した場合、二年経過後も借地権の対抗力を維持し得る。

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正解 ○

正しい。第10条第2項ただし書は、建物滅失日から二年経過後も対抗力を維持するには、その前に建物を新たに築造し、かつその建物について登記したことを求める。所定の掲示による暫定的な対抗力保護があっても、二年を超えて掲示だけを続けることはできない。新築と登記の双方を期限までに備える必要がある。

学習ポイント:建物滅失から二年後の対抗力維持には、期間内の新築と建物登記が必要。

第10条第2項ただし書

この条文を解説で参照する過去問

宅建令和2年12月 問11肢2

借地権者が登記ある建物を火災で滅失したとしても、建物が滅失した日から2年以内に新たな建物を築造すれば、2年を経過した後においても、これをもって借地権を第三者に対抗することができる。

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誤り

誤り。建物滅失後は、借地権者が滅失した旨を土地上の見やすい場所に掲示しなければ対抗力を失い、2年以内の再建でもその掲示をしない限り滅失2年経過後は対抗できない(借地借家法10条2項)。

宅建令和2年12月 問11肢3

土地の賃借人が登記ある建物を所有している場合であっても、その賃借人から当該土地建物を賃借した転借人が対抗力を備えていなければ、当該転借人は転借権を第三者に対抗することができない。

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誤り

誤り。土地の賃借人が借地上に登記ある建物を所有して借地権の対抗力を備えている場合には、その賃借人から土地建物を賃借した転借人は、賃借人の借地権の対抗力を援用して転借権を第三者に対抗することができる(借地借家法10条1項・判例)。

宅建平成28年 問11肢1

Aが甲建物を所有していても、建物保存登記をAの子C名義で備えている場合には、Bから乙土地を購入して所有権移転登記を備えたDに対して、Aは借地権を対抗することができない。

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正しい

正しい。建物登記がAの子C名義の場合、Aの所有する登記ある建物がないため、借地権の対抗要件を満たさずDに対抗できない(借地借家法10条は建物が借地権者の所有であることが要件)。

宅建平成25年 問12肢3

二筆以上ある土地の借地権者が、そのうちの一筆の土地上に登記ある建物を所有し、登記ある建物がない他方の土地は庭として使用するために賃借しているにすぎない場合、登記ある建物がない土地には、借地借家法第10条第1項による対抗力は及ばない。

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正しい

正しい。建物登記による対抗力(借地借家法10条1項)は登記ある建物の存する土地に限られ、建物のない土地(庭部分)には及ばない。

宅建平成24年 問11肢1

建物の所有を目的とする土地の賃貸借契約において、借地権の登記がなくても、その土地上の建物に借地人が自己を所有者と記載した表示の登記をしていれば、借地権を第三者に対抗することができる。

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正しい

正しい。借地権はその土地上の建物に借地人が自己を所有者と記載した登記があれば、登記なくても第三者に対抗できる(借地借家法10条1項)。

宅建平成24年 問11肢2

建物の所有を目的とする土地の賃貸借契約において、建物が全焼した場合でも、借地権者は、その土地上に滅失建物を特定するために必要な事項等を掲示すれば、借地権を第三者に対抗することができる場合がある。

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正しい

正しい。建物が滅失した場合でも、滅失建物を特定するために必要な事項等を土地の見やすい場所に掲示すれば対抗力を維持できる場合がある(同10条2項)。

問題で確認する

第10条の内容は3問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。