第二章 借地/第一節 借地権の存続期間等
借地借家法 第9条(強行規定)
この条の要点
- 不利な借地特約:普通借地で借地人に不利な第1節違反の特約は、書面合意でも無効。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第9条(強行規定)
この節の規定に反する特約で借地権者に不利なものは、無効とする。
この条文の〇×問題(1問)
不利な借地特約
普通借地契約で、地主Aと借地人Bが『Bには更新請求権を一切認めない』と書面で合意しても、第9条に反しBに不利な特約なら無効となる。
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正解 ○
正しい。第9条は、借地借家法第2章第1節の規定に反する特約で借地権者に不利なものを無効とする。書面に双方が署名しても、普通借地の更新保護を単純に放棄させることはできない。ただし第22条以下の定期借地権等では、法定の方式と要件を満たせば更新がない旨の特約を設けられるため、普通借地の禁止を全類型に拡張してはならない。
学習ポイント:普通借地で借地人に不利な第1節違反の特約は、書面合意でも無効。
第9条、第5条、第22条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
宅建令和4年 問11肢3
借地上の建物が滅失し、借地権設定者の承諾を得て借地権者が新たに建物を築造するに当たり、借地権設定者が存続期間満了の際における借地の返還確保の目的で、残存期間を超えて存続する建物を築造しない旨の特約を借地権者と結んだとしても、この特約は無効である。
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正しい
正しい。借地権設定者の承諾を得て残存期間を超えて存続する建物を築造したときは、借地権は承諾日又は築造日のいずれか早い日から20年間存続する(借地借家法7条1項)。これを妨げる特約は借地権者に不利なものとして無効となる(同法9条)。
宅建令和元年 問11肢3改正前の出題
賃貸借契約が居住の用に供する建物の所有を目的とする場合、ケース①では契約の更新がないことを書面で定めればその特約は有効であるが、ケース②では契約の更新がないことを書面で定めても無効であり、期間は30年となる。
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正しい
正しい。居住用建物目的の普通借地権で50年の定期借地権(一般定期借地権は50年以上)は書面で有効。15年の定期借地権は一般定期借地権に該当せず、普通借地権として30年未満の期間は無効で30年となる(借地借家法9条・22条)。
宅建平成30年 問11肢2
本件契約が居住用の建物の所有を目的とする場合には、借地権の存続期間を20年とし、かつ、契約の更新請求をしない旨を定めても、これらの規定は無効となる。
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正しい
正しい。居住用建物所有目的の借地権は普通借地権であり、30年未満の期間(20年)・更新請求をしない旨の定めは強行規定(借地借家法3条・9条)に反し無効。
宅建平成29年 問11肢2
賃借権の存続期間を10年と定めた場合、本件契約が居住の用に供する建物を所有することを目的とするものであるときは存続期間が30年となるのに対し、本件契約が資材置場として更地で利用することを目的とするものであるときは存続期間は10年である。
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正しい
正しい。建物所有目的の借地権は30年未満の期間定めは30年となる(借地借家法3条・9条)。更地利用は民法上の賃貸借で期間は定めのとおり10年(民法604条の最長50年以内)。
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第9条の内容は1問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。