資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一章 総則

民事執行法 第10条(執行抗告)

分野:総則

出題試験:司法書士

この条の要点

  • 執行抗告の要件:執行抗告は限定列挙・告知から1週間・原裁判所へ抗告状提出。
  • 執行停止等の仮処分権限者:記録が原裁判所にある間は原裁判所も停止等を命じられる。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第10条(執行抗告)

民事執行の手続に関する裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り、執行抗告をすることができる。

②執行抗告は、裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内に、抗告状を原裁判所に提出してしなければならない。

③抗告状に執行抗告の理由の記載がないときは、抗告人は、抗告状を提出した日から一週間以内に、執行抗告の理由書を原裁判所に提出しなければならない。

④執行抗告の理由は、最高裁判所規則で定めるところにより記載しなければならない。

⑤次の各号に該当するときは、原裁判所は、執行抗告を却下しなければならない。

一 抗告人が第三項の規定による執行抗告の理由書の提出をしなかつたとき。

二 執行抗告の理由の記載が明らかに前項の規定に違反しているとき。

三 執行抗告が不適法であつてその不備を補正することができないことが明らかであるとき。

四 執行抗告が民事執行の手続を不当に遅延させることを目的としてされたものであるとき。

⑥抗告裁判所は、執行抗告についての裁判が効力を生ずるまでの間、担保を立てさせ、若しくは立てさせないで原裁判の執行の停止若しくは民事執行の手続の全部若しくは一部の停止を命じ、又は担保を立てさせてこれらの続行を命ずることができる。事件の記録が原裁判所に存する間は、原裁判所も、これらの処分を命ずることができる。

⑦抗告裁判所は、抗告状又は執行抗告の理由書に記載された理由に限り、調査する。ただし、原裁判に影響を及ぼすべき法令の違反又は事実の誤認の有無については、職権で調査することができる。

⑧第五項の規定による決定に対しては、執行抗告をすることができる。

⑨第六項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。

⑩民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第三百四十九条の規定は、執行抗告をすることができる裁判が確定した場合について準用する。

この条文の〇×問題(2問)

執行抗告の要件

債権者甲が執行裁判所のした裁判に不服を持つ場合、執行抗告が許されるのは法律に特別の定めがある裁判に限られ、抗告状はその裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内に原裁判所へ提出しなければならない。

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正解 ○

正しい。民事執行の手続に関する裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り執行抗告をすることができ(10条1項)、執行抗告は裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内に、抗告状を原裁判所に提出してしなければならない(同条2項)。なお、民事訴訟の即時抗告も告知から一週間の不変期間内に原裁判所に抗告状を提出してする点で共通する。

学習ポイント:執行抗告は限定列挙・告知から1週間・原裁判所へ抗告状提出。

第10条1項・2項

執行停止等の仮処分権限者

執行抗告についての裁判が効力を生ずるまでの間に原裁判の執行停止等を命ずることができるのは抗告裁判所に限られ、事件の記録が原裁判所に存する間でも原裁判所はこれらの処分を命ずることができない。

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正解 ×

誤り。執行停止や手続の続行を命ずる仮の処分は抗告裁判所の権限であるが、事件の記録が原裁判所に存する間は原裁判所もこれらの処分を命ずることができる。抗告裁判所の専属権限ではない点がひっかけである。仮処分権限が抗告裁判所と原裁判所に併存する構造を見落とすと誤答する。

学習ポイント:記録が原裁判所にある間は原裁判所も停止等を命じられる。

第10条6項

問題で確認する

第10条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。