第二章 強制執行/第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/第四款 債権及びその他の財産権に対する強制執行/第一目 債権執行等
民事執行法 第152条(差押禁止債権)
この条の要点
- 給与債権の差押禁止割合:給与債権の差押禁止は原則4分の3(上限は政令額)。2分の1は扶養等債権の請求時のみ。
- 扶養等債権請求時の禁止範囲の緩和:扶養等債権の請求では差押禁止が4分の3→2分の1に緩和。差押え可能部分が拡大。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第152条(差押禁止債権)
次に掲げる債権については、その支払期に受けるべき給付の四分の三に相当する部分(その額が標準的な世帯の必要生計費を勘案して政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)は、差し押さえてはならない。
一 債務者が国及び地方公共団体以外の者から生計を維持するために支給を受ける継続的給付に係る債権
二 給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権
②退職手当及びその性質を有する給与に係る債権については、その給付の四分の三に相当する部分は、差し押さえてはならない。
③債権者が前条第一項各号に掲げる義務に係る金銭債権(金銭の支払を目的とする債権をいう。以下同じ。)を請求する場合における前二項の規定の適用については、前二項中「四分の三」とあるのは、「二分の一」とする。
この条文の〇×問題(2問)
給与債権の差押禁止割合
債務者が民間の使用者から支給を受ける給料債権について差押えが禁止されるのは、その支払期に受けるべき給付の二分の一に相当する部分にとどまる。
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正解 ×
誤り。生計維持の継続的給付債権や給料・賃金等の給与債権は、支払期の給付の四分の三に相当する部分(政令で定める額を超えるときはその額相当)が差押禁止とされている。差押可能なのは原則として四分の一であり、二分の一は扶養等の債権を請求する場合の特則である。
学習ポイント:給与債権の差押禁止は原則4分の3(上限は政令額)。2分の1は扶養等債権の請求時のみ。
第152条1項・3項
扶養等債権請求時の禁止範囲の緩和
債権者が請求する債権が扶養義務等に係る金銭債権である場合、債務者の給与債権の差押禁止範囲は、通常の四分の三ではなく二分の一に緩和される。
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正解 ○
正しい。債権者が扶養義務等に係る金銭債権を請求する場合には、差押禁止範囲についての「四分の三」は「二分の一」と読み替えられ、差押え可能な部分が拡大される。扶養等の債権者の生計も保護すべきため、債務者保護の水準が引き下げられる。
学習ポイント:扶養等債権の請求では差押禁止が4分の3→2分の1に緩和。差押え可能部分が拡大。
第152条3項、関連:第151条の2第1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和2年度 問42エ
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正しい
正しい。養育費等の扶養義務等の定期金債権の債権執行では、給与・退職手当に係る債権について支払期に受けるべき給付の2分の1に相当する部分まで差し押さえることができる(民執152条3項)。
解説で第152条を参照している問
問題で確認する
第152条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。