第二章 保全命令に関する手続/第五節 保全抗告
民事保全法 第42条(保全命令を取り消す決定の効力の停止の裁判)
この条の要点
- 保全抗告中の効力停止:取消決定の効力停止は疎明と申立てが要件。保全異議中の停止と同じ二要件構造。
- 職権による効力停止:効力停止は疎明に加えて申立ても必須。職権による停止は不可。
条文原文
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第42条(保全命令を取り消す決定の効力の停止の裁判)
保全命令を取り消す決定に対して保全抗告があった場合において、原決定の取消しの原因となることが明らかな事情及びその命令の取消しにより償うことができない損害を生ずるおそれがあることにつき疎明があったときに限り、抗告裁判所は、申立てにより、保全抗告についての裁判をするまでの間、担保を立てさせて、又は担保を立てることを条件として保全命令を取り消す決定の効力の停止を命ずることができる。
②第十五条、第二十七条第四項及び前条第五項の規定は、前項の規定による裁判について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
保全抗告中の効力停止
仮差押命令を取り消す決定に対して保全抗告があった場合、抗告裁判所は、取消原因の明らかな事情や回復不能な損害のおそれについて疎明があり、かつ申立てがあるときに限り、その決定の効力を止めることができる。
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正解 ○
正しい。取消決定への保全抗告では、原決定の取消しの原因となる明らかな事情と命令取消しにより償えない損害を生ずるおそれにつき疎明があり、かつ申立てがあるときに限り、担保を立てさせて又は立てることを条件として効力停止を命じられる。二つの疎明事項と申立て要件の組合せが判定点である。
学習ポイント:取消決定の効力停止は疎明と申立てが要件。保全異議中の停止と同じ二要件構造。
第42条1項
職権による効力停止
保全命令を取り消す決定に対する保全抗告があったときは、疎明さえあれば申立てがなくても抗告裁判所が職権でその決定の効力の停止を命ずることができる。
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正解 ×
誤り。取消決定の効力の停止は「申立てにより」命ずるものとされ、職権による停止は認められない。疎明の要件に加えて申立てが要件となる点を落とすと誤る。保全手続では仮の救済処置についても申立て主義が貫かれていることを確認する問題である。
学習ポイント:効力停止は疎明に加えて申立ても必須。職権による停止は不可。
第42条1項
根拠・関連条文
問題で確認する
第42条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。