資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第五編 相続/第九章 遺留分

民法 第1046条(遺留分侵害額の請求)

分野:配偶者居住権・遺留分・特別寄与

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 遺留分侵害額請求は金銭請求に限られる
  • 侵害額算定における承継債務の加算:侵害額は遺留分から受けた利益と取得すべき遺産を控除し、承継債務は加算する。方向を誤るな。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第1046条(遺留分侵害額の請求)

遺留分権利者及びその承継人は、受遺者(特定財産承継遺言により財産を承継し又は相続分の指定を受けた相続人を含む。以下この章において同じ。)又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。

②遺留分侵害額は、第千四十二条の規定による遺留分から第一号及び第二号に掲げる額を控除し、これに第三号に掲げる額を加算して算定する。

一 遺留分権利者が受けた遺贈又は第九百三条第一項に規定する贈与の価額

二 第九百条から第九百二条まで、第九百三条及び第九百四条の規定により算定した相続分に応じて遺留分権利者が取得すべき遺産の価額

三 被相続人が相続開始の時において有した債務のうち、第八百九十九条の規定により遺留分権利者が承継する債務(次条第三項において「遺留分権利者承継債務」という。)の額

この条文の〇×問題(2問)

遺留分侵害額請求は金銭請求に限られる

遺留分を侵害する遺贈がされた場合、遺留分権利者は受遺者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができるが、遺贈の目的物そのものの引渡しや所有権の移転を求めることはできない。

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正解 ○

正しい。民法1046条1項は、遺留分権利者及びその承継人が受遺者又は受贈者に対して請求し得るのは遺留分侵害額に相当する金銭の支払のみと定める。遺贈や贈与自体は有効で目的物の帰属は変動せず、侵害への救済は金銭債権として処理される。

学習ポイント:遺留分侵害への救済は金銭支払請求に限られ、目的物の返還や権利変動を求める選択肢は誤り。

第1046条1項

侵害額算定における承継債務の加算

遺留分侵害額を算定する際、遺留分権利者がその相続分に応じて承継する被相続人の債務の額は遺留分の額から差し引かれるので、承継する債務が多い者ほど遺留分侵害額は小さくなる。

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正解 ×

誤り。民法1046条2項は、遺留分から遺留分権利者が受けた遺贈・特別受益の価額と相続分に応じて取得すべき遺産の価額を控除し、これに899条により承継する債務の額を加算して侵害額を算定する。債務を負担するほど侵害額は大きくなり、控除されるとの結論は逆である。

学習ポイント:侵害額は遺留分から受けた利益と取得すべき遺産を控除し、承継債務は加算する。方向を誤るな。

第1046条2項3号、関連:第899条

この条文を解説で参照する過去問

司法書士平成29年度 問22イ

遺言①による遺贈がAの配偶者Eの遺留分を侵害する場合には、Eはその遺留分を保全するのに必要な限度で減殺請求をすることができるが、遺言②による遺産分割方法の指定がCの配偶者Fの遺留分を侵害する場合には、その遺産分割方法の指定は遺留分を侵害する限度で当然に無効となる。

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誤り

誤り。遺産分割方法の指定が遺留分を侵害する場合も、配偶者Fは遺留分減殺請求(現・遺留分侵害額請求)をすることができる。

解説で第1046条を参照している問

問題で確認する

第1046条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。