資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一編 総則/第二章 人/第三節 行為能力

民法 第17条(補助人の同意を要する旨の審判等)

分野:人(行為能力・失踪宣告など)

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 高管理業務主任者重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 同意権審判における本人同意と保佐との差:補助の同意権審判には本人の同意が要るが、保佐の同意対象追加には不要。制度ごとに確認する。
  • 同意権付与審判の対象範囲の上限:補助の同意対象は保佐の法定列挙の一部が上限で、全部指定も列挙外の追加もできない。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第17条(補助人の同意を要する旨の審判等)

家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、その審判によりその同意を得なければならないものとすることができる行為は、第十三条第一項に規定する行為の一部に限る。

②本人以外の者の請求により前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。

③補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができる。

④補助人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

この条文の〇×問題(2問)

同意権審判における本人同意と保佐との差

本人以外の者の請求により、被補助人のする特定の法律行為に補助人の同意を要する旨の審判をするには本人の同意が必要であるのに対し、被保佐人について法定の列挙行為以外を同意対象に加える審判には、そのような本人の同意は要らない。

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正解 ○

正しい。被補助人の同意対象を定める審判は、本人以外の者が請求するときは本人の同意を要する。一方、被保佐人の同意対象を追加する審判には同種の本人同意の要件が定められておらず、保佐人や保佐監督人などの請求で足りる。補助では本人の自己決定への配慮がより強い構造である。

学習ポイント:補助の同意権審判には本人の同意が要るが、保佐の同意対象追加には不要。制度ごとに確認する。

第17条2項、関連:第13条2項・第15条2項

同意権付与審判の対象範囲の上限

家庭裁判所は、被補助人の保護のため必要があると認めるときは、被補助人がする法律行為のすべてについて補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。

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正解 ×

誤り。同意を要するものとできる行為は、保佐人の同意を要する行為として法定の列挙に掲げられた行為の一部に限られる。列挙外の行為を対象に加えることはもちろん、列挙行為の全部を指定することもできず、保佐で認められる同意対象の追加のような拡張はない。

学習ポイント:補助の同意対象は保佐の法定列挙の一部が上限で、全部指定も列挙外の追加もできない。

第17条1項ただし書、関連:第13条1項・2項

この条文を解説で参照する過去問

行政書士令和7年 問27肢1

補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができる。

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正しい

補助人が利益を害するおそれなく同意しないとき、家庭裁判所は同意に代わる許可を与えられる(民法17条4項)。

行政書士令和2年 問27肢3

家庭裁判所は、被補助人の特定の法律行為につき補助人の同意を要する旨の審判、および補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。

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正しい

補助では家裁が特定行為の同意権・代理権付与の審判をできる(民法17条1項・876条の9)。正しい。

司法書士令和8年度 問4エ

家庭裁判所は、本人の同意がない場合には、本人以外の者の請求により、本人が特定の法律行為をするには補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができない。

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正しい

正しい。補助人の同意権付与の審判は本人の同意がなければすることができない。

司法書士令和6年度 問20イ

補助開始の審判は、被補助人が特定の法律行為をするには補助人の同意を得なければならない旨の審判又は被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判とともにしなければならない。

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正しい

正しい。補助開始の審判は、同意を要する旨の審判(17条1項)又は代理権付与の審判(876条の9第1項)とともにしなければならない(15条3項)。

司法書士令和5年度 問4オ

借財をすることについて補助人の同意を得なければならない旨の審判がない場合には、被補助人は、補助人の同意を得ることなく、借財をすることができる。

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正しい

正しい。借財につき補助人の同意を要する旨の審判がなければ、被補助人は補助人の同意なく借財をすることができる(17条1項の限定列挙による)。

司法書士平成25年度 問4エ

被保佐人が贈与をする場合には、保佐人の同意を得なければならないが、被補助人が贈与をする場合には、贈与をすることについて補助人の同意を得なければならない旨の審判がなければ、補助人の同意を得ることを要しない。

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正しい

正しい。贈与は保佐人の同意を要する行為だが(民法13条1項5号)、被補助人については同意権付与の審判がある場合に限り同意を要する(民法17条1項)。

問題で確認する

第17条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。