第二編 物権/第二章 占有権/第二節 占有権の効力
民法 第190条(悪意の占有者による果実の返還等)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 悪意の占有者の代価償還義務の範囲:悪意占有者の償還は消費・損傷のみでなく、収取を怠った果実の代価にも及ぶ。
- 強暴・隠匿による占有者への果実責任の準用:暴行・強迫・隠匿による占有者にも悪意占有者の果実返還・代価償還義務が準用される。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第190条(悪意の占有者による果実の返還等)
悪意の占有者は、果実を返還し、かつ、既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う。
②前項の規定は、暴行若しくは強迫又は隠匿によって占有をしている者について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
悪意の占有者の代価償還義務の範囲
悪意の占有者は、占有物から生ずる果実のうち、既に収取して消費したものについて代価を償還すれば足り、まだ収取していない果実については収取を怠っても償還の義務を負わない。
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正解 ×
誤り。悪意の占有者は果実を返還する義務に加え、既に消費したもの、過失によって損傷したものに限らず、収取を怠った果実の代価についても償還義務を負う。収取していない果実でも、収取を怠った以上その代価の償還は免れず、未収取なら免責されるという限定はない。
学習ポイント:悪意占有者の償還は消費・損傷のみでなく、収取を怠った果実の代価にも及ぶ。
第190条1項
強暴・隠匿による占有者への果実責任の準用
暴行によって占有を奪い取った者は、主観的に悪意であるかどうかの評価にかかわらず、占有物から生ずる果実の返還と、既に消費した果実の代価の償還について、悪意の占有者と同じ責任を負う。
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正解 ○
正しい。悪意の占有者に課される果実の返還及び代価償還の義務は、暴行・強迫又は隠匿によって占有をしている者にも準用される。強暴占有は占有の保護を薄めるべき違法な態様であり、占有者の内心の善意悪意にかかわらず同じ責任を負わせる規定である。
学習ポイント:暴行・強迫・隠匿による占有者にも悪意占有者の果実返還・代価償還義務が準用される。
第190条2項、関連:第189条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和6年度 問7イ
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誤り
誤り。悪意の占有者は果実を返還し、消費・損傷・収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う(190条1項)。収取を怠った場合も償還義務を負う。
解説で第190条を参照している問
問題で確認する
第190条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。