第二編 物権/第十章 抵当権/第四節 根抵当
民法 第398条の14(根抵当権の共有)
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この条の要点
- 共有者の弁済割合の基準:共有弁済の基準は各共有者の債権額の割合であり、均等分配ではない。
- 共有者による権利譲渡の同意・承諾要件:共有者の権利譲渡は他の共有者の同意と設定者の承諾の双方が要る。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第398条の14(根抵当権の共有)
根抵当権の共有者は、それぞれその債権額の割合に応じて弁済を受ける。ただし、元本の確定前に、これと異なる割合を定め、又はある者が他の者に先立って弁済を受けるべきことを定めたときは、その定めに従う。
②根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得て、第三百九十八条の十二第一項の規定によりその権利を譲り渡すことができる。
この条文の〇×問題(2問)
共有者の弁済割合の基準
複数の者が根抵当権を共有する場合に別段の定めがないときは、各共有者はその債権額の多少にかかわらず、頭数に応じて均等に弁済を受ける。
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正解 ×
誤り。民法398条の14第1項本文は、共有者がそれぞれその債権額の割合に応じて弁済を受けると定める。基準は共有者の頭数による均等分配ではなく、各共有者が有する被担保債権の額の割合であって、債権額の異なる共有者間でも均等とはならない。
学習ポイント:共有弁済の基準は各共有者の債権額の割合であり、均等分配ではない。
第398条の14第1項本文
共有者による権利譲渡の同意・承諾要件
根抵当権の共有者がその権利を譲り渡すには、根抵当権設定者の承諾を得れば足り、他の共有者の同意は必要ない。
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正解 ×
誤り。民法398条の14第2項は、共有者がその権利を譲り渡すには他の共有者の同意を得た上で、398条の12第1項の規定により譲渡することを要求する。他の共有者の同意に加え、同項経由で設定者の承諾も必要となる。
学習ポイント:共有者の権利譲渡は他の共有者の同意と設定者の承諾の双方が要る。
第398条の14第2項、関連:第398条の12第1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和7年度 問59ア
乙区1番でA及びBを根抵当権者とする元本確定前の根抵当権の設定の登記がされており、乙区1番付記1号でCを転抵当権者とする転抵当権の設定の登記がされている甲土地について、Aが自己の根抵当権の共有者の権利をDに全部譲渡し、その旨の登記を申請する場合には、Cの承諾があったことを証する情報を提供することを要しない。
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正しい
正しい。根抵当権の共有者が自己の権利を譲渡するには設定者の承諾と他の共有者の同意を要するが(民398条の14第2項・398条の12第1項)、抵当権を目的とする第三者(転抵当権者C)の承諾は要しない(民398条の12第3項の承諾は同条2項の分割譲渡の場合に必要)。
司法書士令和6年度 問15エ
根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得ることなく、その有する持分を譲り渡すことができる。
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誤り
誤り。根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その権利を譲り渡すことができない(398条の14第2項)。
解説で第398条の14を参照している問
問題で確認する
第398条の14の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。