第三編 債権/第一章 総則/第二節 債権の効力/第三款 詐害行為取消権/第一目 詐害行為取消権の要件
民法 第424条の5(転得者に対する詐害行為取消請求)
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この条の要点
- 他の転得者から転得した者への取消:二番目以降の転得者でも、本人とその前の転得者の全員が転得時に悪意なら取消対象になる。
- 善意転得者による悪意連鎖の断絶:転得の連鎖に善意の転得者が一人でも挟まれば、それ以後の転得者には取消請求ができない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第424条の5(転得者に対する詐害行為取消請求)
債権者は、受益者に対して詐害行為取消請求をすることができる場合において、受益者に移転した財産を転得した者があるときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める場合に限り、その転得者に対しても、詐害行為取消請求をすることができる。
一 その転得者が受益者から転得した者である場合その転得者が、転得の当時、債務者がした行為が債権者を害することを知っていたとき。
二 その転得者が他の転得者から転得した者である場合その転得者及びその前に転得した全ての転得者が、それぞれの転得の当時、債務者がした行為が債権者を害することを知っていたとき。
この条文の〇×問題(2問)
他の転得者から転得した者への取消
受益者に対して詐害行為取消請求をすることができる場合において、受益者から財産を転得した甲が転得の当時に債務者の行為が債権者を害することを知っており、甲からその財産を転得した乙も転得の当時に同じ事実を知っていたときは、債権者は乙に対しても詐害行為取消請求をすることができる。
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正解 ○
正しい。民法424条の5は、他の転得者から転得した者について、その転得者及びその前に転得した全ての転得者がそれぞれの転得の当時に債務者の行為が債権者を害することを知っていたときは、取消請求を認める。甲と乙がともに転得時に悪意であれば、乙は受益者からの直接転得者でなくても取消対象になる。
学習ポイント:二番目以降の転得者でも、本人とその前の転得者の全員が転得時に悪意なら取消対象になる。
第424条の5第2号、関連:第424条1項
善意転得者による悪意連鎖の断絶
受益者から財産を転得した甲は転得の当時に債務者の行為が債権者を害することを知っていたが、甲から転得した乙はその事実を知らず、乙からさらに転得した丙はその事実を知っていた。この場合、甲と丙がともに悪意である以上、債権者は丙に対して詐害行為取消請求をすることができる。
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正解 ×
誤り。民法424条の5第2号は、他の転得者から転得した者への取消には、その転得者及びその前に転得した全ての転得者がそれぞれの転得の当時に悪意であることを要する。間に善意の乙が挟まると悪意の連鎖が断たれるため、丙が悪意であっても丙への取消請求は認められない。
学習ポイント:転得の連鎖に善意の転得者が一人でも挟まれば、それ以後の転得者には取消請求ができない。
第424条の5第2号
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和6年度 問16エ
Bが、Aを害することを知って唯一の資産である甲土地を市場価格よりも著しく低額でCに売却し、その後、DがCから甲土地を買い受けた場合には、Aは、C及びDが、甲土地をそれぞれ取得した当時、Bの行為が債権者を害することを知っていたときに限り、Dの当該買受け行為について詐害行為取消請求をすることができる。
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正しい
正しい。受益者に対して取消請求できる場合、受益者からの転得者に対しては、その転得者が転得の当時に債務者の行為が債権者を害することを知っていたときに限り取消請求できる(424条の5第1項1号)。
解説で第424条の5を参照している問
問題で確認する
第424条の5の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。