資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第三編 債権/第四章 不当利得

民法 第705条(債務の不存在を知ってした弁済)

分野:事務管理・不当利得

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 非債弁済における悪意の判断時点:返還を請求できないのは給付の時点で債務不存在を知っていた場合だけで、後で知った分には請求できる。
  • 非債弁済と期前弁済の区別:債務不存在と知って給付すれば返還不可、弁済期前の債務を錯誤で弁済すれば利益の返還を請求できる。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第705条(債務の不存在を知ってした弁済)

債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。

この条文の〇×問題(2問)

非債弁済における悪意の判断時点

債務の弁済として給付をした者は、給付をした時点では債務が存在しないことを知らなかったが、その後に債務の不存在を知った。この者は、給付が既に終了している以上、給付したものの返還を請求することができない。

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正解 ×

誤り。返還請求が制限されるのは、給付の時点で債務の存在しないことを知っていた場合に限られる。給付時に知らず後に判明したときは、法律上の原因なく利益を受けた債権者に対し、給付したものの返還を請求できる。判断の基準時をずらした問題文は誤り。

学習ポイント:返還を請求できないのは給付の時点で債務不存在を知っていた場合だけで、後で知った分には請求できる。

第705条、関連:第703条

非債弁済と期前弁済の区別

債務が存在しないことを知りながら弁済として給付をした者はその給付したものの返還を請求できないのに対し、弁済期の到来していない既存の債務を錯誤によって弁済した債務者は、債権者に対してこれによって得た利益の返還を請求することができる。

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正解 ○

正しい。債務の不存在を知って弁済として給付した者は返還請求が否定される。一方、弁済期にない債務の弁済は原則として返還を請求できないが、錯誤による給付の場合は例外として、債権者はこれによって得た利益を返還しなければならない。債務の有無と認識の有無で扱いが分かれる。

学習ポイント:債務不存在と知って給付すれば返還不可、弁済期前の債務を錯誤で弁済すれば利益の返還を請求できる。

第705条、関連:第706条

この条文を解説で参照する過去問

行政書士平成22年 問33ア

Aは、Bに対する未払い賃料はないことを知りつつ、Bから賃料不払いを理由とした賃貸建物明渡請求訴訟を提起された場合における防禦方法として支払いをなすものであることを特に表示したうえで、Bに弁済を行った。この場合に、Aは、Bに対し、不当利得として給付した弁済額の返還を請求することができる。

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正しい

訴訟上の防禦方法として支払うことを特に表示した弁済(抗弁附弁済)は、錯誤を主張しつつ行った給付として不当利得の返還を請求できる(判例)。正しい。

解説で第705条を参照している問

問題で確認する

第705条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。