第三編 債権/第四章 不当利得
民法 第707条(他人の債務の弁済)
この条の要点
- 第三者の錯誤弁済と債権者の担保放棄:第三者の錯誤弁済でも、善意の債権者が証書滅失・担保放棄・時効消滅のいずれかなら返還請求はできない。
- 返還請求が否定された後の求償権:返還請求が否定されても求償権の行使は妨げられず、弁済した者は債務者に求償できる。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第707条(他人の債務の弁済)
債務者でない者が錯誤によって債務の弁済をした場合において、債権者が善意で証書を滅失させ若しくは損傷し、担保を放棄し、又は時効によってその債権を失ったときは、その弁済をした者は、返還の請求をすることができない。
②前項の規定は、弁済をした者から債務者に対する求償権の行使を妨げない。
この条文の〇×問題(2問)
第三者の錯誤弁済と債権者の担保放棄
債務者ではない第三者が、錯誤によって他人の債務を弁済した場合において、債権者が善意のままその債権の担保を放棄していたときは、弁済をした第三者は、債権者に対して給付したものの返還を請求することができない。
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正解 ○
正しい。債務者でない者が錯誤で弁済をしても、債権者が善意で証書を滅失・損傷させ、担保を放棄し、又は時効によって債権を失ったときは、返還請求は否定される。善意の債権者が担保放棄で不利益を受けた以上、二重の損失を負わせないため返還を制限する。
学習ポイント:第三者の錯誤弁済でも、善意の債権者が証書滅失・担保放棄・時効消滅のいずれかなら返還請求はできない。
第707条1項
返還請求が否定された後の求償権
債務者でない者が錯誤によって債務の弁済をした場合に、債権者が善意で債権証書を滅失させたため返還請求が認められないとき、その弁済をした者は債務者に対して求償することもできない。
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正解 ×
誤り。善意の債権者が証書を滅失させるなどした場合、弁済者の債権者に対する返還請求は否定されるが、この規定は弁済者から債務者に対する求償権の行使を妨げない。弁済者は債務者に求償できる。債権者を保護する規定の効果を債務者にまで及ぼした点が誤り。
学習ポイント:返還請求が否定されても求償権の行使は妨げられず、弁済した者は債務者に求償できる。
第707条2項
根拠・関連条文
問題で確認する
第707条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。