第三編 債権/第五章 不法行為
民法 第716条(注文者の責任)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 注文・指図の過失による注文者責任:注文者が責任を負うかは、注文又は指図に過失があったかで判断する。
- 請負の注文者と使用者責任の区別:使用関係では原則使用者が責任を負うが、請負では注文者は原則責任を負わない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第716条(注文者の責任)
注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。
この条文の〇×問題(2問)
注文・指図の過失による注文者責任
建築工事を請負人に注文した者が、工事の方法につき自ら行った具体的な指図に過失があったために、請負人の仕事によって第三者に損害が生じた場合、その注文者は損害を賠償する責任を負う。
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正解 ○
正しい。民法716条ただし書は、注文又は指図について注文者に過失があったときは注文者が責任を負わないという原則の適用を排除し、請負人がその仕事について第三者に加えた損害について注文者が賠償責任を負うと定める。指図の誤りに基づく損害は注文者が負う範囲に入る。
学習ポイント:注文者が責任を負うかは、注文又は指図に過失があったかで判断する。
第716条ただし書
請負の注文者と使用者責任の区別
請負人がその仕事について第三者に損害を加えた場合、請負人を選任して仕事を委ねた注文者は、自らの注文や指図に過失がなかったとしても、被用者を事業に使用する者と同様に賠償責任を負う。
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正解 ×
誤り。民法716条本文は、注文者は請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わないとする。請負人は注文者の指揮監督下にないため使用者責任は及ばず、注文者が責任を負うのは注文又は指図に過失があったときに限られる。
学習ポイント:使用関係では原則使用者が責任を負うが、請負では注文者は原則責任を負わない。
第716条本文、関連:第715条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
管業平成29年度 問2肢4
甲の大規模修繕工事に際し、同工事を請け負った建設会社の従業員が、過失により建築資材を地上に落下させ、通行人が負傷した場合、甲の管理組合法人は、注文又は指図について過失がない場合でも、当該通行人に対して損害賠償責任を負う。
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誤り
誤り。注文者は、請負人の仕事について注文又は指図に過失がない限り、損害賠償責任を負わない。
解説で第716条を参照している問
問題で確認する
第716条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。