第四編 親族/第三章 親子/第一節 実子
民法 第778条の2
この条の要点
- 延長特例期間中の代行行使の排除:同居三年未満による二十一歳までの提訴は子本人だけの救済であり、母や後見人の代行行使はできない。
- 前夫の否認権に対する成年後の制限:二十一歳までの延長は子本人の否認権のみ。前夫の否認権は子が成年に達すると行使できなくなる。
条文原文
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第778条の2
第七百七十七条(第二号に係る部分に限る。)又は前条(第二号に係る部分に限る。)の期間の満了前六箇月以内の間に親権を行う母、親権を行う養親及び未成年後見人がないときは、子は、母若しくは養親の親権停止の期間が満了し、親権喪失若しくは親権停止の審判の取消しの審判が確定し、若しくは親権が回復された時、新たに養子縁組が成立した時又は未成年後見人が就職した時から六箇月を経過するまでの間は、嫡出否認の訴えを提起することができる。
②子は、その父と継続して同居した期間(当該期間が二以上あるときは、そのうち最も長い期間)が三年を下回るときは、第七百七十七条(第二号に係る部分に限る。)及び前条(第二号に係る部分に限る。)の規定にかかわらず、二十一歳に達するまでの間、嫡出否認の訴えを提起することができる。ただし、子の否認権の行使が父による養育の状況に照らして父の利益を著しく害するときは、この限りでない。
③第七百七十四条第二項の規定は、前項の場合には、適用しない。
④第七百七十七条(第四号に係る部分に限る。)及び前条(第四号に係る部分に限る。)に掲げる否認権の行使に係る嫡出否認の訴えは、子が成年に達した後は、提起することができない。
この条文の〇×問題(2問)
延長特例期間中の代行行使の排除
子と父とが継続して同居した期間が三年に満たないため、子が二十一歳に達するまで嫡出否認の訴えを提起できる場合には、親権を行う母も、その期間内であれば子のために否認権を行使して訴えを提起することができる。
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正解 ×
誤り。同居期間が三年に満たない子に二十一歳までの提訴を認める特例が適用される場合には、親権を行う母・養親や未成年後見人が子に代わって否認権を行使する規定(第七百七十四条第二項)の適用が排除される。この延長は子本人の提訴だけに許され、法定代理人による代行行使は認められない。
学習ポイント:同居三年未満による二十一歳までの提訴は子本人だけの救済であり、母や後見人の代行行使はできない。
第778条の2第3項、関連:第774条2項
前夫の否認権に対する成年後の制限
前夫に認められた否認権の行使に係る嫡出否認の訴えは、子が成年に達した後では、もはや提起することが許されない。
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正解 ○
正しい。第七百七十八条の二第四項は、前夫の否認権に係る嫡出否認の訴えについて、子が成年に達した後は提起できないと定める。二十一歳まで提訴できる特例は子本人の否認権だけに設けられており、前夫には及ばない。子の身分関係を速やかに安定させる趣旨による制限である。
学習ポイント:二十一歳までの延長は子本人の否認権のみ。前夫の否認権は子が成年に達すると行使できなくなる。
第778条の2第4項、関連:同条2項・第777条4号
根拠・関連条文
問題で確認する
第778条の2の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。