第四編 親族/第三章 親子/第二節 養子/第二款 縁組の無効及び取消し
民法 第806条(後見人と被後見人との間の無許可縁組の取消し)
この条の要点
- 養子未成年の間の管理の計算終了と期間の起算:養子が未成年の間に管理の計算が終われば、六箇月は成年到達・能力回復の時から起算する。
- 後見終了後の縁組に対する許可要否:後見人による被後見人の養子縁組の許可は、管理の計算終了までの期間に限って要る。
条文原文
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第806条(後見人と被後見人との間の無許可縁組の取消し)
第七百九十四条の規定に違反した縁組は、養子又はその実方の親族から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、管理の計算が終わった後、養子が追認をし、又は六箇月を経過したときは、この限りでない。
②前項ただし書の追認は、養子が、成年に達し、又は行為能力を回復した後にしなければ、その効力を生じない。
③養子が、成年に達せず、又は行為能力を回復しない間に、管理の計算が終わった場合には、第一項ただし書の期間は、養子が、成年に達し、又は行為能力を回復した時から起算する。
この条文の〇×問題(2問)
養子未成年の間の管理の計算終了と期間の起算
後見人が家庭裁判所の許可を得ないで被後見人を養子とした場合、養子が未成年の間に後見人の管理の計算が終了したときでも、取消請求を妨げる六箇月の期間はその管理の計算の終了の時から進行する。
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正解 ×
誤り。養子が成年に達せず行為能力も回復しない間に管理の計算が終了したときは、取消請求を妨げる六箇月の期間は、養子が成年に達し又は行為能力を回復した時から起算される。未成年者の判断能力が未成熟な間に期間を進行させないための特則であり、管理の計算終了時から直ちに進行するわけではない。
学習ポイント:養子が未成年の間に管理の計算が終われば、六箇月は成年到達・能力回復の時から起算する。
第806条1項ただし書・3項、関連:第794条
後見終了後の縁組に対する許可要否
後見人の任務が終了し、その管理の計算も終わった後であれば、かつての後見人がかつての被後見人を養子とする縁組をするについて、後見人と被後見人の間の縁組に必要な家庭裁判所の許可を得る必要はない。
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正解 ○
正しい。後見人が被後見人を養子とする縁組には家庭裁判所の許可が必要であり、後見人の任務が終了した後も管理の計算が終わるまでは許可を要する(794条)。任務の終了と管理の計算の終了の両方を経た後はこの許可は不要となる。ただし養子が未成年者であれば、未成年養子としての許可(798条)は別途必要となる。
学習ポイント:後見人による被後見人の養子縁組の許可は、管理の計算終了までの期間に限って要る。
第794条、関連:第798条・第806条
根拠・関連条文
問題で確認する
第806条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。