第四編 親族/第三章 親子/第二節 養子/第一款 縁組の要件
民法 第798条(未成年者を養子とする縁組)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 直系卑属の縁組は許可不要:未成年養子の許可要否は、自己又は配偶者の直系卑属かどうかで分かれる。
- 特別養子縁組と許可の要否:特別養子は審判による成立。普通養子の許可・届出の枠組みを持ち込まない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第798条(未成年者を養子とする縁組)
未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。
この条文の〇×問題(2問)
直系卑属の縁組は許可不要
祖父母が未成年の孫を養子とする場合、孫が未成年者であっても、自己の直系卑属を養子とする縁組であるため、家庭裁判所の許可を得ることを要しない。
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正解 ○
正しい。未成年者を養子とするには原則として家庭裁判所の許可を要するが、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合はこの限りでない(798条)。祖父母が実の孫を養子にする場合はこの例外に当たり、許可は不要である。許可を得ずにした縁組が取消しの対象となる(807条)のは、許可が必要な縁組を無許可でした場合に限られる。
学習ポイント:未成年養子の許可要否は、自己又は配偶者の直系卑属かどうかで分かれる。
第798条ただし書、関連:第807条
特別養子縁組と許可の要否
実親との親族関係が終了する特別養子縁組であっても、養子となる者が未成年である以上、普通養子と同様に家庭裁判所の許可を得た上で届出をしなければ成立しない。
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正解 ×
誤り。特別養子縁組は当事者の届出ではなく、養親となる者の請求により家庭裁判所が成立させる審判の制度である。その請求には未成年養子の許可や後見人の許可を得ることを要しないと明示されており、普通養子縁組の許可と届出の枠組みとは成立の仕組みが根本から異なる。
学習ポイント:特別養子は審判による成立。普通養子の許可・届出の枠組みを持ち込まない。
第798条、関連:第817条の2
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和8年度 問20ア
配偶者の直系卑属である未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
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誤り
誤り。配偶者の直系卑属を養子とする場合は未成年者でも家庭裁判所の許可は不要(798条の例外——798条2項)。
司法書士令和4年度 問20エ
配偶者の未成年の孫を養子とするには、家庭裁判所の許可を得る必要はない。
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正しい
正しい。自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、家庭裁判所の許可を要しない(798条ただし書)。
司法書士令和2年度 問20イ
Aの父母であるD及びEが、Bの代諾によってCと養子縁組をする場合には、家庭裁判所の許可は不要である。
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正しい
正しい。未成年者を養子とするには家庭裁判所の許可を要するが、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は不要である(民法798条ただし書)。祖父母が孫を養子とする本肢は許可不要。
司法書士平成26年度 問20ア
C男を養親とし、B男を養子とする養子縁組をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
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誤り
誤り。未成年者を養子とする場合は原則として家庭裁判所の許可を要するが、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は不要である(民法798条但書)。BはCの配偶者Aの直系卑属である。
問題で確認する
第798条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。