第四編 親族/第三章 親子/第二節 養子/第五款 特別養子
民法 第817条の10(特別養子縁組の離縁)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 特別養子縁組における協議・裁判上の離縁の排除:特別養子縁組の離縁は限定列挙された裁判上の離縁のみで、協議離縁・離縁訴訟は一切認められない。
- 特別養子離縁の請求権者の限定:離縁請求は養子・実父母・検察官に限られ、養親は要件が満たされても請求できない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第817条の10(特別養子縁組の離縁)
次の各号のいずれにも該当する場合において、養子の利益のため特に必要があると認めるときは、家庭裁判所は、養子、実父母又は検察官の請求により、特別養子縁組の当事者を離縁させることができる。
一 養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があること。
二 実父母が相当の監護をすることができること。
②離縁は、前項の規定による場合のほか、これをすることができない。
この条文の〇×問題(2問)
特別養子縁組における協議・裁判上の離縁の排除
特別養子縁組についても、養親と養子との間で協議が調えばその協議により離縁することができ、協議が調わないときは離縁の訴えを提起して離縁することができる。
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正解 ×
誤り。特別養子縁組の離縁は、養親による虐待等養子の利益を著しく害する事由があり実父母が相当の監護をできるなどの要件を満たす場合に、養子・実父母・検察官の請求により家庭裁判所がさせる場合に限られる(817条の10第1項)。同条2項はこの場合以外の離縁を禁じ、協議離縁(811条)も離縁の訴え(815条)も認められない。
学習ポイント:特別養子縁組の離縁は限定列挙された裁判上の離縁のみで、協議離縁・離縁訴訟は一切認められない。
第817条の10第1項・第2項、関連:第811条
特別養子離縁の請求権者の限定
養親による悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があり、かつ実父母が相当の監護をすることができる場合であっても、養親が自ら家庭裁判所に対して離縁の請求をすることはできない。
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正解 ○
正しい。特別養子縁組の離縁を請求できるのは養子、実父母又は検察官に限定され(817条の10第1項)、養親は請求権者に含まれない。離縁の要件がすべて満たされる場合でも養親からの請求は認められない。限定列挙の請求主体と縁組の当事者を取り違えないことが要となる。
学習ポイント:離縁請求は養子・実父母・検察官に限られ、養親は要件が満たされても請求できない。
第817条の10第1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和8年度 問20イ
特別養子縁組の養親は、法定の離縁事由があるときは、家庭裁判所に対して離縁の請求をすることができる。
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誤り
誤り。特別養子縁組では養親からの離縁請求はできない(817条の10——離縁は実父母等の請求による)。
司法書士平成31年度 問21オ
特別養子縁組の養親は、縁組を継続し難い重大な事由があっても、家庭裁判所に対して特別養子縁組の当事者を離縁させることを請求することはできない。
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正しい
正しい。特別養子縁組の離縁は、養親による請求ではなく、養子・実父母又は検察官の請求により家庭裁判所が行い、養親からの請求は認められない(民法817条の10・判例)。
解説で第817条の10を参照している問
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第817条の10の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。