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第五編 相続/第三章 相続の効力/第三節 遺産の分割

民法 第909条の2(遺産の分割前における預貯金債権の行使)

分野:相続の効力

出題試験:宅建行政書士重要度 中司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 遺産分割前の預貯金債権の単独行使:分割前の預貯金払戻しは単独で可能。算式額と金融機関ごとの法務省令の上限の低い方まで。
  • 仮払い分の遺産分割取得みなし:仮払い分は遺産の一部分割で取得したとみなされ、最終清算で必ず考慮される。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第909条の2(遺産の分割前における預貯金債権の行使)

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の三分の一に第九百条及び第九百一条の規定により算定した当該共同相続人の相続分を乗じた額(標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については、単独でその権利を行使することができる。この場合において、当該権利の行使をした預貯金債権については、当該共同相続人が遺産の一部の分割によりこれを取得したものとみなす。

この条文の〇×問題(2問)

遺産分割前の預貯金債権の単独行使

共同相続人は、遺産の分割が終わる前であっても、遺産に属する預貯金債権について、他の共同相続人全員の同意や家庭裁判所の許可を得ずに、相続開始時の債権額の三分の一に自己の相続分を乗じた額(金融機関ごとに法務省令で定める額が限度)の範囲で、単独で払い戻しを請求することができる。

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正解 ○

正しい。各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち、相続開始時の債権額の三分の一に自己の相続分を乗じた額を、債務者ごとに法務省令で定める額を限度として、単独で行使できる。家庭裁判所の許可や他の相続人全員の同意は要件とされていない。

学習ポイント:分割前の預貯金払戻しは単独で可能。算式額と金融機関ごとの法務省令の上限の低い方まで。

第909条の2、関連:第900条・第901条

仮払い分の遺産分割取得みなし

遺産分割前に預貯金債権の一部の払い戻しを受けた共同相続人は、その払い戻した分を遺産とは無関係の固有財産として確定的に取得するため、後に行われる遺産分割においてその分を考慮されることはない。

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正解 ×

誤り。単独で権利を行使した預貯金債権については、その共同相続人が遺産の一部の分割により取得したものとみなされる。したがって後の遺産分割では既に分割を受けた部分として考慮・調整の対象となり、固有財産として無関係に確定するわけではない。

学習ポイント:仮払い分は遺産の一部分割で取得したとみなされ、最終清算で必ず考慮される。

第909条の2後段

問題で確認する

第909条の2の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。