第二編 商行為/第九章 寄託/第一節 総則
商法 第596条(場屋営業者の責任)
この条の要点
- 場屋営業者の免責に必要な立証内容:場屋営業者の免責には不可抗力の立証が必要。無過失の立証だけでは免れない点が倉庫営業者と異なる。
- 寄託なき携帯品の責任と免責表示:寄託していない携帯品も営業者の不注意による損害は賠償対象。免責の表示は効力を持たない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第596条(場屋営業者の責任)
旅館、飲食店、浴場その他の客の来集を目的とする場屋における取引をすることを業とする者(以下この節において「場屋営業者」という。)は、客から寄託を受けた物品の滅失又は損傷については、不可抗力によるものであったことを証明しなければ、損害賠償の責任を免れることができない。
②客が寄託していない物品であっても、場屋の中に携帯した物品が、場屋営業者が注意を怠ったことによって滅失し、又は損傷したときは、場屋営業者は、損害賠償の責任を負う。
③客が場屋の中に携帯した物品につき責任を負わない旨を表示したときであっても、場屋営業者は、前二項の責任を免れることができない。
この条文の〇×問題(2問)
場屋営業者の免責に必要な立証内容
旅館や飲食店などの営業者は、客から預かった物品が滅失または損傷した場合、保管に関して自己の注意を怠らなかったことを証明すれば、損害賠償の責任を免れる。
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正解 ×
誤り。場屋営業者は、寄託を受けた物品の滅失・損傷について、不可抗力によるものであったことを証明しなければ免責されない。単に注意を怠らなかったことの証明では足りず、無過失の証明で免責される倉庫営業者よりも重い責任を負う。
学習ポイント:場屋営業者の免責には不可抗力の立証が必要。無過失の立証だけでは免れない点が倉庫営業者と異なる。
第596条1項、関連:第610条
寄託なき携帯品の責任と免責表示
宿泊客が旅館の営業者に預けずに客室へ持ち込んだ物品が、営業者の注意を怠ったことによって盗まれた場合、その営業者が室内の物品の紛失について責任を負わない旨を掲示していても、賠償責任を免れない。
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正解 ○
正しい。客が寄託していない物品でも、場屋内に携帯した物品が場屋営業者の注意を怠ったことにより滅失・損傷したときは、場屋営業者は賠償責任を負う。さらに携帯品について責任を負わない旨の表示をしても、この責任を免れることはできない。
学習ポイント:寄託していない携帯品も営業者の不注意による損害は賠償対象。免責の表示は効力を持たない。
第596条2項・3項
根拠・関連条文
問題で確認する
第596条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。