第二編 株式会社/第二章 株式/第一節 総則
会社法 第110条(定款の変更の手続の特則)
この条の要点
- 取得条項新設の株主全員同意:取得条項の新設・変更は全株主の同意が必要。特別決議の多数決では足りない点が核心。
- 取得条項廃止の同意要否:全員同意が要るのは設定・変更のとき。定めの廃止は対象外。括弧書の読み取りが鍵。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第110条(定款の変更の手続の特則)
定款を変更してその発行する全部の株式の内容として第百七条第一項第三号に掲げる事項についての定款の定めを設け、又は当該事項についての定款の変更(当該事項についての定款の定めを廃止するものを除く。)をしようとする場合(株式会社が種類株式発行会社である場合を除く。)には、株主全員の同意を得なければならない。
この条文の〇×問題(2問)
取得条項新設の株主全員同意
種類株式発行会社でない株式会社が、発行する全部の株式について会社が一定の事由の発生を条件として取得できる旨の定めを定款に新たに設けるには、株主全員の同意を得なければならない。
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正解 ○
正しい。発行する全部の株式に会社が一定の事由を条件として取得できる旨(取得条項)の定めを新たに設け、又は変更するには株主全員の同意を要し、株主総会の特別決議では足りない。この「取得条項新設の株主全員同意」を正確に理解していれば迷わず判断できる。
学習ポイント:取得条項の新設・変更は全株主の同意が必要。特別決議の多数決では足りない点が核心。
第110条、関連:第107条1項3号
取得条項廃止の同意要否
いったん定款に定められた取得条項を廃止する定款変更をする場合にも、株主全員の同意を得なければならない。
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正解 ×
誤り。株主全員の同意を要するのは取得条項の定めを設け又は変更する場合であって、当該定めを廃止する定款変更は含まれない。廃止は株主の利益を増やす方向なので全員同意までは要しない。この命題は「取得条項廃止の同意要否」の取り違えを誘うひっかけである。
学習ポイント:全員同意が要るのは設定・変更のとき。定めの廃止は対象外。括弧書の読み取りが鍵。
第110条括弧書
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成25年 問37ア
会社が譲渡制限をしようとするときは、株主総会の決議により定款を変更しなければならず、この定款変更の決議は、通常の定款変更の場合の特別決議と同じく、定款に別段の定めがない限り、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上の多数をもって行われる。
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誤り
発行する全部の株式に譲渡制限を設ける定款変更には、特別決議に加え、当該株式の株主全員の同意(意思の確認)が必要である(会社法110条)。誤り。
解説で第110条を参照している問
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第110条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。