第二編 株式会社/第二章 株式/第八節 募集株式の発行等/第四款 出資の履行等
会社法 第209条(株主となる時期等)
この条の要点
- 期間を定めた場合の株主となる日:株主となる日は期日定め→期日、期間定め→履行日。期間の初日・末日ではない。
- 払込仮装株式の譲受人の権利:払込仮装株式の譲受人は悪意・重過失がなければ権利行使可。取引の安全の保護。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第209条(株主となる時期等)
募集株式の引受人は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める日に、出資の履行をした募集株式の株主となる。
一 第百九十九条第一項第四号の期日を定めた場合当該期日
二 第百九十九条第一項第四号の期間を定めた場合出資の履行をした日
②募集株式の引受人は、第二百十三条の二第一項各号に掲げる場合には、当該各号に定める支払若しくは給付又は第二百十三条の三第一項の規定による支払がされた後でなければ、出資の履行を仮装した募集株式について、株主の権利を行使することができない。
③前項の募集株式を譲り受けた者は、当該募集株式についての株主の権利を行使することができる。ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。
④第一項の規定にかかわらず、第二百二条の二第一項後段の規定による同項各号に掲げる事項についての定めがある場合には、募集株式の引受人は、割当日に、その引き受けた募集株式の株主となる。
この条文の〇×問題(2問)
期間を定めた場合の株主となる日
募集株式の払込期間が定められた場合、募集株式の引受人は、当該期間の末日に、一括して募集株式の株主となる。
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正解 ×
誤り。払込期日を定めた場合は当該期日に株主となるが、払込期間を定めた場合は出資の履行をした日に株主となる。期間を定めた場合に期間の初日や末日に一律に株主となるわけではない。この命題は「期間を定めた場合の株主となる日」の取り違えを誘うひっかけである。
学習ポイント:株主となる日は期日定め→期日、期間定め→履行日。期間の初日・末日ではない。
第209条1項1号・2号
払込仮装株式の譲受人の権利
払込みを仮装した募集株式を善意でかつ重大な過失なく譲り受けた者は、払込みが仮装であったことを理由に株主の権利の行使を妨げられることはない。
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正解 ○
正しい。出資の履行を仮装した募集株式を譲り受けた者は、当該株式について株主の権利を行使することができる。ただし譲受人に悪意又は重大な過失があるときは権利を行使できない。この「払込仮装株式の譲受人の権利」を正確に理解していれば迷わず判断できる。
学習ポイント:払込仮装株式の譲受人は悪意・重過失がなければ権利行使可。取引の安全の保護。
第209条3項、関連:第213条の2
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和2年度 問28エ
募集株式と引換えにする現物出資財産の給付の期間を定めた場合において、募集株式の引受人が当該期間内に現物出資財産の給付をしたときは、当該引受人は、当該期間の末日に株主となる。
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誤り
誤り。現物出資財産の給付の期間を定めた場合、引受人は当該期間の末日ではなく、給付をした日に株主となる(会社法209条1項2号)。
司法書士令和2年度 問28オ
募集株式の引受人が払込金額の払込みを仮装した場合には、当該募集株式の譲受人が当該払込みが仮装されたことを知らず、かつ、そのことに重大な過失がないときであっても、当該引受人が払込みを仮装した払込金額の全額の支払をした後でなければ、当該譲受人は、当該募集株式についての株主の権利を行使することができない。
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誤り
誤り。払込みを仮装した募集株式の譲受人が善意かつ無重過失であるときは、払込み仮装者が全額を支払う前でも、当該募集株式について株主の権利を行使できる(会社法209条3項参照)。
司法書士平成31年度 問65エ
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正しい
正しい。払込みの期日を定めた場合、その期日に発行の効力が生じる(会社法209条)ため、期日前に払込みがされていても変更の登記を申請できる。
解説で第209条を参照している問
問題で確認する
第209条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。