第二編 株式会社/第四章 機関/第一節 株主総会及び種類株主総会等/第一款 株主総会
会社法 第308条(議決権の数)
この条の要点
- 株主の議決権の原則:議決権は原則1株1個。単元株式数を定めれば1単元1個で、単元未満株式に議決権はない。
- 議決権を有しない株式・株主:会社に議決権の1/4以上を握られた株主(相互保有)は議決権なし。自己株式も議決権なし。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第308条(議決権の数)
株主(株式会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有することその他の事由を通じて株式会社がその経営を実質的に支配することが可能な関係にあるものとして法務省令で定める株主を除く。)は、株主総会において、その有する株式一株につき一個の議決権を有する。ただし、単元株式数を定款で定めている場合には、一単元の株式につき一個の議決権を有する。
②前項の規定にかかわらず、株式会社は、自己株式については、議決権を有しない。
この条文の〇×問題(2問)
株主の議決権の原則
総会における議決権の数は、原則として保有する株式一株ごとに一個と数えられ、単元株式数の定めを置いた会社に限り、一単元ごとに一個として数えられる。
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正解 ○
正しい。議決権の基本単位は一株につき一個で、単元株式数を定款で定めた場合は一単元の株式につき一個となる(308条1項)。単元制は任意の定款事項であり、定めのない会社では一株一議決権の原則がそのまま適用される。単元株式数を定めた会社では、単元未満株式には議決権がない(189条1項)。
学習ポイント:議決権は原則1株1個。単元株式数を定めれば1単元1個で、単元未満株式に議決権はない。
第308条1項、関連:第188条・第189条1項
議決権を有しない株式・株主
株式会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有する他の会社が、当該株式会社の株式を保有している場合でも、その他の会社は、当該株式会社の株主総会において一株につき一個の議決権を有する。
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正解 ×
誤り。株式会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有することその他の事由を通じて経営を実質的に支配することが可能な関係にある株主(法務省令所定)は、当該株式会社の株主総会で議決権を有しない(308条1項括弧書)。相互保有株式により経営者が自らを支配する状態を防ぐ趣旨である。
学習ポイント:会社に議決権の1/4以上を握られた株主(相互保有)は議決権なし。自己株式も議決権なし。
第308条1項括弧書・2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和6年 問37イ
株式会社は、自己株式については、議決権を有しない。
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株式会社は自己株式について議決権を有しない(会社法308条2項)。正しい。
司法書士令和8年度 問29ア
株式会社は、自己株式について、議決権及び剰余金の配当を受ける権利のいずれも有しない。
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正しい
正しい。会社は自己株式について議決権を行使できず(308条2項)、剰余金配当を受ける権利もない(453条——自己株式は配当の計算から除かれる)。
司法書士令和2年度 問33ア
株式会社は、自己株式については、株主総会における議決権を有しないが、その有する自己の社債については、社債権者集会における議決権を有する。
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誤り
誤り。株式会社は自己株式について議決権を有しないが(会社法308条2項)、自己の社債についても社債権者集会における議決権を有しない(会社法729条3項)。
司法書士平成28年度 問29ウ
単元未満株式のみを有する株主に対しては、株主総会の招集の通知を発する必要がない。
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正しい
正しい。単元未満株式には議決権がなく(会社法189条1項・308条1項ただし書)、株主総会の招集通知は議決権を行使できる株主に発すれば足りるから(298条2項括弧書・299条1項)、単元未満株式のみを有する株主には招集通知を発する必要がない。
解説で第308条を参照している問
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第308条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。