第四章 登記手続/第三節 権利に関する登記/第一款 通則
不動産登記法 第71条(職権による登記の抹消)
分野:登記手続/権利に関する登記/通則・登記手続/権利に関する登記/所有権に関する登記
この条の要点
- 完了後発見の却下事由と職権抹消:完了後の違法登記は異議期間付き通知を経て職権抹消される。
- 異議申立てがある場合の処理:異議があっても登記官が理由判断。理由なしは却下して抹消可。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第71条(職権による登記の抹消)
登記官は、権利に関する登記を完了した後に当該登記が第二十五条第一号から第三号まで又は第十三号に該当することを発見したときは、登記権利者及び登記義務者並びに登記上の利害関係を有する第三者に対し、一月以内の期間を定め、当該登記の抹消について異議のある者がその期間内に書面で異議を述べないときは、当該登記を抹消する旨を通知しなければならない。
②登記官は、通知を受けるべき者の住所又は居所が知れないときは、法務省令で定めるところにより、前項の通知に代えて、通知をすべき内容を公告しなければならない。
③登記官は、第一項の異議を述べた者がある場合において、当該異議に理由がないと認めるときは決定で当該異議を却下し、当該異議に理由があると認めるときは決定でその旨を宣言し、かつ、当該異議を述べた者に通知しなければならない。
④登記官は、第一項の異議を述べた者がないとき、又は前項の規定により当該異議を却下したときは、職権で、第一項に規定する登記を抹消しなければならない。
この条文の〇×問題(2問)
完了後発見の却下事由と職権抹消
登記官は、権利に関する登記を完了した後にその登記が管轄違反・登記事項外・既登記等の却下事由に該当することを発見したときは、一月以内の期間を定めて利害関係人に異議の機会を与えた上で、異議がなければ職権で当該登記を抹消しなければならない。
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正解 ○
正しい。完了後に却下事由該当を発見した登記官は、権利者・義務者・利害関係第三者に異議期間を通知し、異議がないとき又は異議を却下したときは職権で抹消しなければならない。完了した登記が却下事由に該当すると発見したときは、登記官は異議期間を定めて通知し、異議がなければ職権で抹消する。
学習ポイント:完了後の違法登記は異議期間付き通知を経て職権抹消される。
第71条1項・4項、第25条1号〜3号・13号
異議申立てがある場合の処理
完了後の違法登記の抹消手続において利害関係人から異議が述べられた場合、登記官は当該登記を抹消することはできず、異議の判断は裁判所に委ねられる。
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正解 ×
誤り。異議を述べた者がある場合、登記官はその異議に理由がないと認めるときは決定で異議を却下し、却下後は職権で登記を抹消しなければならない。異議があっても直ちに抹消不能になるわけではない。異議が述べられても登記官はその理由の有無を決定で判断し、却下したときは職権で抹消できる。異議=抹消不能ではない。
学習ポイント:異議があっても登記官が理由判断。理由なしは却下して抹消可。
第71条3項・4項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成27年度 問52ア
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誤り
誤り。職権による登記の抹消は、管轄違い(不動産登記法25条1号)や登記事項以外の事項の登記(同条2号)のほか、申請に係る登記が既に登記されている場合(同条3号)や政令で定める却下事由(同条13号)に当たる登記がされているときにもされる(71条1項)。職権による更正が登記官の過誤による錯誤又は遺漏の場合に限られる点(67条2項)は正しい。
解説で第71条を参照している問
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第71条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。