第四章 登記手続/第三節 権利に関する登記/第一款 通則
不動産登記法 第73条(敷地権付き区分建物に関する登記等)
分野:登記手続/権利に関する登記/通則・登記手続/権利に関する登記/所有権に関する登記
この条の要点
- 建物側登記の敷地権への効力:敷地権付き区分建物の権利登記は敷地権にも効力が及ぶ。
- 敷地権の目的となった土地の登記制限:所有権が敷地権の土地には、原則として土地だけの抵当権設定登記はできない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第73条(敷地権付き区分建物に関する登記等)
敷地権付き区分建物についての所有権又は担保権(一般の先取特権、質権又は抵当権をいう。以下この条において同じ。)に係る権利に関する登記は、第四十六条の規定により敷地権である旨の登記をした土地の敷地権についてされた登記としての効力を有する。ただし、次に掲げる登記は、この限りでない。
一 敷地権付き区分建物についての所有権又は担保権に係る権利に関する登記であって、区分建物に関する敷地権の登記をする前に登記されたもの(担保権に係る権利に関する登記にあっては、当該登記の目的等(登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付をいう。以下この号において同じ。)が当該敷地権となった土地の権利についてされた担保権に係る権利に関する登記の目的等と同一であるものを除く。)
二 敷地権付き区分建物についての所有権に係る仮登記であって、区分建物に関する敷地権の登記をした後に登記されたものであり、かつ、その登記原因が当該建物の当該敷地権が生ずる前に生じたもの
三 敷地権付き区分建物についての質権又は抵当権に係る権利に関する登記であって、区分建物に関する敷地権の登記をした後に登記されたものであり、かつ、その登記原因が当該建物の当該敷地権が生ずる前に生じたもの
四 敷地権付き区分建物についての所有権又は質権若しくは抵当権に係る権利に関する登記であって、区分建物に関する敷地権の登記をした後に登記されたものであり、かつ、その登記原因が当該建物の当該敷地権が生じた後に生じたもの(区分所有法第二十二条第一項本文(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により区分所有者の有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない場合(以下この条において「分離処分禁止の場合」という。)を除く。)
②第四十六条の規定により敷地権である旨の登記をした土地には、敷地権の移転の登記又は敷地権を目的とする担保権に係る権利に関する登記をすることができない。ただし、当該土地が敷地権の目的となった後にその登記原因が生じたもの(分離処分禁止の場合を除く。)又は敷地権についての仮登記若しくは質権若しくは抵当権に係る権利に関する登記であって当該土地が敷地権の目的となる前にその登記原因が生じたものは、この限りでない。
③敷地権付き区分建物には、当該建物のみの所有権の移転を登記原因とする所有権の登記又は当該建物のみを目的とする担保権に係る権利に関する登記をすることができない。ただし、当該建物の敷地権が生じた後にその登記原因が生じたもの(分離処分禁止の場合を除く。)又は当該建物のみの所有権についての仮登記若しくは当該建物のみを目的とする質権若しくは抵当権に係る権利に関する登記であって当該建物の敷地権が生ずる前にその登記原因が生じたものは、この限りでない。
この条文の〇×問題(2問)
建物側登記の敷地権への効力
敷地権付き区分建物についての所有権の移転の登記は、当該建物の敷地権の目的である土地についてされた敷地権の移転の登記としての効力を有し、土地側に別途の登記を要しない。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。敷地権付き区分建物についての所有権又は担保権に係る権利に関する登記は、敷地権である旨の登記をした土地の敷地権についてされた登記としての効力を有する。建物側の登記が土地の敷地権にも一体として効力を及ぼす。敷地権付き区分建物の所有権・担保権の登記は、土地の敷地権についてされた登記としての効力を有し一体処分の原則を示す。
学習ポイント:敷地権付き区分建物の権利登記は敷地権にも効力が及ぶ。
第73条1項本文
敷地権の目的となった土地の登記制限
所有権が敷地権である旨の登記がされた土地については、その土地の所有権の登記名義人が申請すれば、土地だけを目的とする抵当権の設定の登記を原則として自由にすることができる。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。敷地権である旨の登記をした土地には、原則として、敷地権の移転の登記や敷地権を目的とする担保権に係る登記をすることができない(73条2項本文)。所有権が敷地権である土地だけを目的とする抵当権の設定の登記もこれに当たり、建物と敷地の一体性が保たれる。ただし、敷地権の目的となる前に登記原因が生じた抵当権に係る登記など、同項ただし書の場合は例外となる。
学習ポイント:所有権が敷地権の土地には、原則として土地だけの抵当権設定登記はできない。
第73条2項本文
根拠・関連条文
問題で確認する
第73条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。