資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第五章の二 宅地建物取引業保証協会

宅地建物取引業法 第64条の10(還付充当金の納付等)

分野:指定保証機関・指定保管機関・保証協会

出題試験:宅建

この条の要点

  • 還付充当金の納付:還付充当金は、通知を受けた日から二週間以内に保証協会へ納付する。

条文原文

第64条の10(還付充当金の納付等)

宅地建物取引業保証協会は、第六十四条の八第一項の権利の実行により弁済業務保証金の還付があつたときは、当該還付に係る社員又は社員であつた者に対し、当該還付額に相当する額の還付充当金を宅地建物取引業保証協会に納付すべきことを通知しなければならない。

②前項の通知を受けた社員又は社員であつた者は、その通知を受けた日から二週間以内に、その通知された額の還付充当金を当該宅地建物取引業保証協会に納付しなければならない。

③宅地建物取引業保証協会の社員は、前項に規定する期間内に第一項の還付充当金を納付しないときは、その地位を失う。

条文の要点

還付充当金の納付とは、弁済業務保証金の還付があったとき、該当する社員・元社員が還付額相当を協会へ納める義務です(64条の10第2項)。

納付義務は還付の時点ではなく協会の通知を受けてから動き、期限は通知を受けた日から2週間です。納付先は供託所ではなく協会で、期間内に納めなければ社員の地位を失います。

還付充当金の納付の義務の発生時点

期間が進み始めるのは協会の通知を受けた時点で、還付そのものの日ではありません。社員の地位を失った元社員にも通知は及び、債権者への返還義務とは別に、協会への補てんとして課されます。

項役割内容
1項手続還付があったとき、協会は該当する社員または社員であった者に還付額相当の充当金の納付を通知する
2項要件通知を受けた者は、通知を受けた日から2週間以内に通知された額の還付充当金を協会へ納付する
3項効果期間内に納付しない社員は、その地位を失う

具体例

協会の供託金から、社員Aの取引に関する債権者Bへ還付があった。協会はAに還付額相当の還付充当金の納付を通知した。

Aは通知を受けた日から2週間以内にその額を協会へ納付し、過ぎれば社員の地位を失う。

反例(結論が変わる)

同じ設定で、Bへの還付はあったが協会からAへの通知がまだ出ていない場合に変えます。

通知を受けていない間は2週間の期間が始まらず、納付期限は進行しない。

関連条との違い

  • 宅建業法 第64条の8:64条の8は取引相手が保証金から弁済を受ける側の規定。64条の10は還付を補てんするため社員側が納める後始末
  • 宅建業法 第64条の9:64条の9の分担金は加入時・増設時の事前負担。還付充当金は還付後の事後補てんで、納付の契機と起算点が違う
  • 宅建業法 第64条の7:64条の7は協会が分担金相当額を供託所へ供託する手続。64条の10は社員が協会へ金銭を納める義務で、金の流れの向きが逆

過去問で誤りとされた肢の型

  • 宅建令和3年10月 問31肢3

    還付があった日から2週間以内に納付とする誤り。期間の起算は協会の通知を受けた日

  • 宅建令和2年10月 問36肢3

    充当金を供託所へ供託するよう通知するとする誤り。納付先は供託所ではなく保証協会

ほかの誤り肢は「この条文を解説で参照する過去問」で確認できます。

法令版: 2026年4月1日施行版

この条文の〇×問題(1問)

還付充当金の納付

保証協会Aの供託金から、社員Bの取引に関する債権者Cへ還付がされた。AがBへ還付額相当の還付充当金の納付を通知した場合、Bはその通知を受けた日から二週間以内にAへ納める必要がある。

正解と解説を見る

正解 ○

正しい。第64条の10第1項は、還付があった場合に協会がその社員又は社員であった者へ還付額相当の還付充当金を納付すべきことを通知すると定める。通知を受けた者は、その通知を受けた日から二週間以内に納付しなければならない(同条第2項)。社員がこの期限を守らない場合には同条第3項により社員の地位を失う。

学習ポイント:還付充当金は、通知を受けた日から二週間以内に保証協会へ納付する。

第64条の10第1項〜第3項

この条文を解説で参照する過去問

宅建令和3年10月 問31肢3

保証協会の社員である宅地建物取引業者は、当該宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者の有するその取引により生じた債権に関し弁済業務保証金の還付がなされたときは、その日から2週間以内に還付充当金を保証協会に納付しなければならない。

正誤と理由を見る

誤り

誤り。還付充当金は還付から2週間以内ではなく、保証協会からの通知を受けた日から2週間以内に納付する(起算点の誤り)。

宅建令和2年12月 問30肢2

保証協会の社員又は社員であった者が、当該保証協会から、弁済業務保証金の還付額に相当する還付充当金を当該保証協会に納付すべき旨の通知を受けたときは、その通知を受けた日から2週間以内に、その通知された額の還付充当金を当該保証協会に納付しなければならない。

正誤と理由を見る

正しい

正しい。還付充当金は通知を受けた日から2週間以内に保証協会に納付する。

宅建令和2年10月 問36肢3

保証協会は、弁済業務保証金の還付があったときは、当該還付に係る社員又は社員であった者に対し、当該還付額に相当する額の還付充当金をその主たる事務所の最寄りの供託所に供託すべきことを通知しなければならない。

正誤と理由を見る

誤り

誤り。還付充当金は供託所への供託ではなく保証協会への納付。

宅建令和2年10月 問36肢4

保証協会は、弁済業務保証金の還付があったときは、当該還付額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。

正誤と理由を見る

正しい

正しい。保証協会は還付額に相当する弁済業務保証金を供託しなければならない。

宅建平成29年 問39エ

Bの取引に関して弁済業務保証金の還付があったときは、Bは、保証協会から当該還付額に相当する額の還付充当金を納付すべき旨の通知を受けた日から2週間以内に、還付充当金を保証協会に納付しなければならない。

正誤と理由を見る

正しい

正しい。還付があった場合、通知日から2週間以内に還付充当金を保証協会に納付。

宅建平成24年 問43肢1

保証協会は、弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その納付を受けた額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。

正誤と理由を見る

正しい

正しい。保証協会は分担金の納付を受けたときは、その額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない(法64条の10)。

問題で確認する

第64条の10の内容は1問の〇×問題で確認できます。