第一章 総則
行政不服審査法 第7条(適用除外)
この条の要点
- 適用除外の限定解釈(租税):除外されるのは犯則事件に関する処分のみ。課税処分・滞納処分は対象内。
- 団体の固有の資格:適用外は「固有の資格」で相手方となる場合のみ。私人同様の立場なら請求可。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第7条(適用除外)
次に掲げる処分及びその不作為については、第二条及び第三条の規定は、適用しない。
一 国会の両院若しくは一院又は議会の議決によってされる処分
二 裁判所若しくは裁判官の裁判により、又は裁判の執行としてされる処分
三 国会の両院若しくは一院若しくは議会の議決を経て、又はこれらの同意若しくは承認を得た上でされるべきものとされている処分
四 検査官会議で決すべきものとされている処分
五 当事者間の法律関係を確認し、又は形成する処分で、法令の規定により当該処分に関する訴えにおいてその法律関係の当事者の一方を被告とすべきものと定められているもの
六 刑事事件に関する法令に基づいて検察官、検察事務官又は司法警察職員がする処分
七 国税又は地方税の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて国税庁長官、国税局長、税務署長、国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員、税関長、税関職員又は徴税吏員(他の法令の規定に基づいてこれらの職員の職務を行う者を含む。)がする処分及び金融商品取引の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて証券取引等監視委員会、その職員(当該法令においてその職員とみなされる者を含む。)、財務局長又は財務支局長がする処分
八 学校、講習所、訓練所又は研修所において、教育、講習、訓練又は研修の目的を達成するために、学生、生徒、児童若しくは幼児若しくはこれらの保護者、講習生、訓練生又は研修生に対してされる処分
九 刑務所、少年刑務所、拘置所、留置施設、海上保安留置施設、少年院又は少年鑑別所において、収容の目的を達成するためにされる処分
十 外国人の出入国又は帰化に関する処分
十一 専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分
十二 この法律に基づく処分(第五章第一節第一款の規定に基づく処分を除く。)
②国の機関又は地方公共団体その他の公共団体若しくはその機関に対する処分で、これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の相手方となるもの及びその不作為については、この法律の規定は、適用しない。
この条文の〇×問題(2問)
適用除外の限定解釈(租税)
税務署長が納税者に対してする更正や決定などの課税処分は、審査請求の適用除外の対象には当たらない。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。適用除外となるのは国税・地方税の犯則事件に関する法令に基づく処分などに限られ、更正・決定などの課税処分や滞納処分自体は除外されない。租税関係の処分すべてを対象外と読み違える典型的なひっかけであり、列挙の範囲を正確に捉える必要がある。
学習ポイント:除外されるのは犯則事件に関する処分のみ。課税処分・滞納処分は対象内。
第7条1項7号
団体の固有の資格
地方公共団体が一般の私人と同様の立場で受ける建築確認や営業許可などの処分については、団体に対する処分だから審査請求をすることができない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。この法律が適用されないのは、国の機関や地方公共団体等がその固有の資格において相手方となる処分に限られる。私人と同様の立場で一般の許認可の相手方となる場合は固有の資格ではなく、団体も審査請求ができる。
学習ポイント:適用外は「固有の資格」で相手方となる場合のみ。私人同様の立場なら請求可。
第7条2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和6年 問15肢4
地方公共団体またはその機関に対する処分で、当該団体または機関がその固有の資格において処分の相手方となるものについては、行審法の規定は適用されない。
正誤と理由を見る
妥当である
地方公共団体やその機関が固有の資格で処分の相手方となる場合は行審法は適用されない(行審7条2項・適用除外)。
行政書士平成24年 問14肢2
行政不服審査法は、不服申立ての対象となる行政処分については、いわゆる一般概括主義を採用しており、不服申立てをすることができない処分を列挙してはいない。
正誤と理由を見る
妥当ではない
一般概括主義を採用するが、不服申立てができない処分を法律で列挙して除外している(出題当時の行政不服審査法4条1項ただし書各号。現行法では7条1項各号)。妥当ではない。
解説で第7条を参照している問
問題で確認する
第7条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。