第二章 強制執行/第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/第一款 不動産に対する強制執行/第二目 強制競売
民事執行法 第64条の2(内覧)
分野:強制執行/金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/不動産に対する強制執行
この条の要点
- 内覧の実施命令:内覧命令は差押債権者の申立てで発令義務。期限は売却実施処分時。
- 内覧命令の但書:対抗可能権原の占有者が不同意なら内覧命令は発せられない。
条文原文
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第64条の2(内覧)
執行裁判所は、差押債権者(配当要求の終期後に強制競売又は競売の申立てをした差押債権者を除く。)の申立てがあるときは、執行官に対し、内覧(不動産の買受けを希望する者をこれに立ち入らせて見学させることをいう。以下この条において同じ。)の実施を命じなければならない。ただし、当該不動産の占有者の占有の権原が差押債権者、仮差押債権者及び第五十九条第一項の規定により消滅する権利を有する者に対抗することができる場合で当該占有者が同意しないときは、この限りでない。
②前項の申立ては、最高裁判所規則で定めるところにより、売却を実施させる旨の裁判所書記官の処分の時までにしなければならない。
③第一項の命令を受けた執行官は、売却の実施の時までに、最高裁判所規則で定めるところにより内覧への参加の申出をした者(不動産を買い受ける資格又は能力を有しない者その他最高裁判所規則で定める事由がある者を除く。第五項及び第六項において「内覧参加者」という。)のために、内覧を実施しなければならない。
④執行裁判所は、内覧の円滑な実施が困難であることが明らかであるときは、第一項の命令を取り消すことができる。
⑤執行官は、内覧の実施に際し、自ら不動産に立ち入り、かつ、内覧参加者を不動産に立ち入らせることができる。
⑥執行官は、内覧参加者であつて内覧の円滑な実施を妨げる行為をするものに対し、不動産に立ち入ることを制限し、又は不動産から退去させることができる。
この条文の〇×問題(2問)
内覧の実施命令
差押債権者(配当要求の終期後に申立てをした者を除く)が内覧の実施を申し立てた場合、対抗できる権原を有する占有者が同意しないときを除き、執行裁判所は執行官に内覧の実施を命じなければならない。
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正解 ○
正しい。執行裁判所は、差押債権者(配当要求の終期後に強制競売等の申立てをした者を除く)の申立てがあるときは、執行官に内覧の実施を命じなければならない(64条の2第1項本文)。ただし、占有者の権原が差押債権者等に対抗できる場合で当該占有者が同意しないときは、この限りでない(同項ただし書)。申立ては売却を実施させる旨の処分の時までにしなければならない(同条2項)。
学習ポイント:内覧命令は差押債権者の申立てで発令義務。期限は売却実施処分時。
第64条の2第1項・2項
内覧命令の但書
不動産の占有者が差押債権者等に対抗することができる権原により占有している場合でも、その占有者が内覧に同意しなければ、執行裁判所は内覧の実施を命ずることができる。
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正解 ×
誤り。占有者の占有の権原が差押債権者・仮差押債権者・消滅権利者に対抗できる場合で占有者が同意しないときは、但書により内覧命令を発することができない。対抗可能な占有者への内覧強制は許されない。対抗可能な占有者の不同意の場合に命令を発することができない但書が要点である。
学習ポイント:対抗可能権原の占有者が不同意なら内覧命令は発せられない。
第64条の2第1項ただし書
根拠・関連条文
問題で確認する
第64条の2の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。