第二章 保全命令に関する手続/第二節 保全命令/第一款 通則
民事保全法 第19条(却下の裁判に対する即時抗告)
この条の要点
- 却下裁判への即時抗告:申立ての却下には告知から2週間で即時抗告。発令決定には抗告できない構造も要点。
- 再抗告の可否:即時抗告を却下する裁判に再抗告は不可。特別抗告・許可抗告は別。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第19条(却下の裁判に対する即時抗告)
保全命令の申立てを却下する裁判に対しては、債権者は、告知を受けた日から二週間の不変期間内に、即時抗告をすることができる。
②前項の即時抗告を却下する裁判に対しては、更に抗告をすることができない。
③第十六条本文の規定は、第一項の即時抗告についての決定について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
却下裁判への即時抗告
仮差押命令の申立てが却下された債権者甲は、その却下の裁判を告知された日から二週間以内であれば、これに対して上級審へ不服申立てができる。
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正解 ○
正しい。却下する裁判に対しては債権者が告知を受けた日から二週間の不変期間内に即時抗告をすることができる。保全命令を発する決定には抗告の途がなく、却下する裁判にだけ即時抗告が認められる構造と、起算点が送達ではなく告知である点に注意して押さえる。
学習ポイント:申立ての却下には告知から2週間で即時抗告。発令決定には抗告できない構造も要点。
第19条1項
再抗告の可否
保全命令の申立てを退けられた債権者が即時抗告をしたが、その即時抗告も退けられた場合、債権者はこれに対して通常の再抗告により更に争うことができる。
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正解 ×
誤り。保全命令の申立てを却下する裁判に対する即時抗告を却下する裁判に対しては、更に抗告をすることができない(19条2項)。保全手続の迅速性のため、通常の再抗告は認められない。もっとも、憲法違反を理由とする最高裁判所への特別抗告や、所定の要件を満たす許可抗告(民事訴訟法336条・337条)まで排除されるわけではない。
学習ポイント:即時抗告を却下する裁判に再抗告は不可。特別抗告・許可抗告は別。
第19条2項、関連:第7条、民事訴訟法336条・337条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和6年度 問41イ
保全命令に対しては、その命令につき不服のある債務者は、即時抗告をすることができる。
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誤り
誤り。即時抗告ができるのは保全命令の申立てを却下する裁判に対する債権者である(民保19条)。保全命令自体に対する債務者の即時抗告は認められず、債務者は保全異議(26条)・保全取消(37条・38条・39条)の申立てをする。
司法書士平成31年度 問41エ
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正しい
正しい。保全命令の申立てを却下する裁判に対する即時抗告は、告知を受けた日から2週間の不変期間内にしなければならない(民保19条1項)。
解説で第19条を参照している問
問題で確認する
第19条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。