第二章 保全命令に関する手続/第二節 保全命令/第一款 通則
民事保全法 第16条(決定の理由)
この条の要点
- 理由の要旨:口弁なし決定は理由の要旨で足りるが、全くの無記載は不可。緩和であって免除ではない。
- 理由記載の要否:口弁なし決定でも理由の要旨は必要。「要旨で足りる」は「不要」ではない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第16条(決定の理由)
保全命令の申立てについての決定には、理由を付さなければならない。ただし、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。
この条文の〇×問題(2問)
理由の要旨
口頭弁論を開かずに保全命令の申立てについて決定をした裁判所は、その決定に詳細な理由を記載していなくても、理由の要点さえ示していれば適法である。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。申立てについての決定には理由を付すのが原則だが、口頭弁論を経ないで決定する場合は理由の要旨を示せば足りるとの緩和がある。迅速性を重視する保全手続らしい特例であり、理由記載が一切不要になるわけではない点と併せて押さえる。
学習ポイント:口弁なし決定は理由の要旨で足りるが、全くの無記載は不可。緩和であって免除ではない。
第16条1項
理由記載の要否
口頭弁論を経ないで保全命令の申立てについての決定をする場合、理由の要旨を示すことすら要しない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。口頭弁論を経ない場合でも理由の要旨の提示は必要であり、理由の記載自体が免除されるわけではない。理由を付すべき原則は維持されつつ記載の程度が緩和されるにすぎない。「要旨で足りる」を「理由不要」と読み違えると誤る。
学習ポイント:口弁なし決定でも理由の要旨は必要。「要旨で足りる」は「不要」ではない。
第16条1項
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和5年度 問41エ
保全命令の申立てについて、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。保全命令の申立てについては理由を付さなければならないが、口頭弁論を経ないで決定をする場合は理由の要旨を示せば足りる(民保16条)。
司法書士令和3年度 問41ア
仮の地位を定める仮処分命令の申立てについて口頭弁論を経た場合には、その申立てについての裁判は、判決をもってしなければならない。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。保全命令の申立てについての裁判は、口頭弁論を経たか否かにかかわらず「決定」をもってする(民保16条)。判決によることはない。
司法書士平成25年度 問41ウ
仮差押命令の申立てについて口頭弁論を経て決定をする場合には、その決定には、理由を付さなければならない。
正誤と理由を見る
正しい
正しい。保全命令の申立てについての決定には理由を付さなければならず、口頭弁論を経ない場合も理由の要旨を示すことを要する(民事保全法16条)。
解説で第16条を参照している問
問題で確認する
第16条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。