第一章 総則
民事保全法 第3条(任意的口頭弁論)
この条の要点
- 口頭弁論の要否:保全手続は口頭弁論不要だが任意。期日を要する決定(仮の地位仮処分・保全異議)と区別。
- 口頭弁論の許容性:「経ないでできる」=任意であって禁止ではない。期日必須の場面もある点と結び付けて覚える。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第3条(任意的口頭弁論)
民事保全の手続に関する裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。
この条文の〇×問題(2問)
口頭弁論の要否
保全命令の申立てについての裁判は、口頭弁論を開かず書面による審理のみですることができる。
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正解 ○
正しい。民事保全の手続に関する裁判は口頭弁論を経ないですることができる。迅速な保全の実現という制度目的から、書面審理だけで決定することが許容される。ただし「できる」であって「なければならない」ではなく、仮の地位仮処分や保全異議など期日を経ることが求められる場面もある。
学習ポイント:保全手続は口頭弁論不要だが任意。期日を要する決定(仮の地位仮処分・保全異議)と区別。
第3条1項、関連:第23条4項・第29条
口頭弁論の許容性
民事保全の手続に関する裁判では口頭弁論を開くことは許されず、必ず書面のみで審理されなければならない。
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正解 ×
誤り。口頭弁論を経ないで「することができる」にすぎず、経てはならないわけではない。実際、仮の地位を定める仮処分は原則として口頭弁論又は債務者が立ち会える審尋の期日を経る必要があり、保全異議の決定も期日を経ることを要する。口頭弁論が全面禁止されるという命題は要件構造を取り違えている。
学習ポイント:「経ないでできる」=任意であって禁止ではない。期日必須の場面もある点と結び付けて覚える。
第3条1項、関連:第23条4項・第29条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和8年度 問41ア
仮差押命令は、債務者が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、発することができない。
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誤り
誤り。仮差押命令は保全の緊急性から債務者の立会う審尋を経なくても書面審理のみで発することができる(民保3条。23条4項の期日要件は仮の地位を定める仮処分の規定)。
司法書士令和4年度 問41イ
占有移転禁止の仮処分命令は、口頭弁論又は債務者が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、これを発することができない。
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誤り
誤り。口頭弁論又は債務者の立会える審尋を要するのは仮の地位を定める仮処分(23条4項)であり、占有移転禁止の仮処分には不要である(3条)。
解説で第3条を参照している問
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第3条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。