第二章 保全命令に関する手続/第三節 保全異議
民事保全法 第32条(保全異議の申立てについての決定)
この条の要点
- 保全異議の決定内容:異議決定は認可・変更・取消しの三択。二者択一ではなく変更も可。
- 取消決定への担保条件:取消決定には債務者の担保を条件とすることができる。債権者担保だけが条件ではない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第32条(保全異議の申立てについての決定)
裁判所は、保全異議の申立てについての決定においては、保全命令を認可し、変更し、又は取り消さなければならない。
②裁判所は、前項の決定において、相当と認める一定の期間内に債権者が担保を立てること又は第十四条第一項の規定による担保の額を増加した上、相当と認める一定の期間内に債権者がその増加額につき担保を立てることを保全執行の実施又は続行の条件とする旨を定めることができる。
③裁判所は、第一項の規定による保全命令を取り消す決定について、債務者が担保を立てることを条件とすることができる。
④第十六条本文及び第十七条の規定は、第一項の決定について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
保全異議の決定内容
保全異議の申立てについての決定において、裁判所は保全命令を認可するほか、その内容を変更することもできる。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。保全異議についての決定では、裁判所は保全命令を認可し、変更し、又は取り消さなければならない。認可と取消しの二者択一ではなく命令内容の変更も許容される点がひねりである。さらに担保の増額や債務者担保を条件とする旨の定めも可能であり、決定の柔軟さを把握しておく。
学習ポイント:異議決定は認可・変更・取消しの三択。二者択一ではなく変更も可。
第32条1項
取消決定への担保条件
裁判所が保全命令を取り消す決定をする場合、債務者に担保を立てることを条件とすることは認められない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。保全命令を取り消す決定については、債務者が担保を立てることを条件とすることができると明示される。仮差押えでは債務者の供託による解放が認められ、取消決定に担保条件を付する仕組みもこの趣旨に沿う。債権者担保の増額条件だけでなく債務者担保の条件も認められる点が論点である。
学習ポイント:取消決定には債務者の担保を条件とすることができる。債権者担保だけが条件ではない。
第32条3項
根拠・関連条文
問題で確認する
第32条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。