第三章 保全執行に関する手続/第一節 総則
民事保全法 第44条(追加担保を提供しないことによる保全執行の取消し)
この条の要点
- 担保継続条件の証明書面:担保の証明書面は指定期間の末日から1週間以内に提出。供託期間と提出期間は別。
- 書面不提出の効果:書面不提出では執行処分は当然には消えない。債務者の裁判正本提出が要件。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第44条(追加担保を提供しないことによる保全執行の取消し)
第三十二条第二項(第三十八条第三項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により担保を立てることを保全執行の続行の条件とする旨の裁判があったときは、債権者は、第三十二条第二項の規定により定められた期間内に担保を立てたことを証する書面をその期間の末日から一週間以内に保全執行裁判所又は執行官に提出しなければならない。
②債権者が前項の規定による書面の提出をしない場合において、債務者が同項の裁判の正本を提出したときは、保全執行裁判所又は執行官は、既にした執行処分を取り消さなければならない。
③民事執行法第四十条第二項の規定は、前項の規定により執行処分を取り消す場合について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
担保継続条件の証明書面
担保の提供を執行継続の条件とする裁判が出された場合、債権者甲はその条件に定められた期限の終わりから一週間以内に、担保を済ませたことを証する書類を保全執行裁判所または執行官に提出しなければならない。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。担保を立てることが執行続行の条件とされた場合、債権者は定められた期間内に担保を立てたことを証する書面をその期間の末日から一週間以内に保全執行裁判所又は執行官に提出しなければならない。担保を立てる期間と証明書面の提出期間が別に設定されている二段の期間構造が判定点である。
学習ポイント:担保の証明書面は指定期間の末日から1週間以内に提出。供託期間と提出期間は別。
第44条1項
書面不提出の効果
債権者が担保を立てたことを証する書面を提出しない場合には、債務者の行動の有無にかかわらず、既にした執行処分は当然に取り消される。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。債権者が証明書面を提出しない場合でも、執行処分の取消しには債務者が当該裁判の正本を提出することが要件である。書面不提出だけで自動的に執行処分が消滅するわけではなく、債務者側の証明行動が必要という構造を読み取る問題である。
学習ポイント:書面不提出では執行処分は当然には消えない。債務者の裁判正本提出が要件。
第44条2項
根拠・関連条文
問題で確認する
第44条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。