資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二章 保全命令に関する手続/第四節 保全取消し

民事保全法 第38条(事情の変更による保全取消し)

分野:保全命令に関する手続/保全取消し

出題試験:司法書士

この条の要点

  • 事情変更による取消しの管轄:事情変更による取消しは発令裁判所または本案の裁判所に申立て。事情変更は疎明事項。
  • 職権取消しの可否:事情変更による取消しは債務者の申立てが必須。職権取消しは不可。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第38条(事情の変更による保全取消し)

保全すべき権利若しくは権利関係又は保全の必要性の消滅その他の事情の変更があるときは、保全命令を発した裁判所又は本案の裁判所は、債務者の申立てにより、保全命令を取り消すことができる。

②前項の事情の変更は、疎明しなければならない。

③第十六条本文、第十七条並びに第三十二条第二項及び第三項の規定は、第一項の申立てについての決定について準用する。

この条文の〇×問題(2問)

事情変更による取消しの管轄

保全すべき権利が消滅したなど事情の変更がある場合、債務者は保全命令を発した裁判所だけでなく本案の裁判所にも保全命令の取消しを申し立てることができる。

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正解 ○

正しい。保全すべき権利又は権利関係若しくは保全の必要性の消滅その他の事情の変更があるときは、保全命令を発した裁判所又は本案の裁判所が、債務者の申立てにより保全命令を取り消すことができる。管轄が発令裁判所に限られず本案の裁判所にも認められる点が論点で、事情の変更は疎明を要する点も押さえる。

学習ポイント:事情変更による取消しは発令裁判所または本案の裁判所に申立て。事情変更は疎明事項。

第38条1項・2項

職権取消しの可否

保全すべき権利又は保全の必要性の消滅などの事情の変更があれば、裁判所は債務者の申立てを待たずに職権で保全命令を取り消すことができる。

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正解 ×

誤り。事情の変更による保全命令の取消しは債務者の申立てにより行うものとされ、職権による取消しは認められない。さらに事情の変更は疎明を要する。保全命令が債権者の申立てで発せられるのと同様、取消しも当事者の申立てを前提とする設計であり、職権主義への読み替えは誤りである。

学習ポイント:事情変更による取消しは債務者の申立てが必須。職権取消しは不可。

第38条1項・2項

この条文を解説で参照する過去問

司法書士令和6年度 問41イ

保全命令に対しては、その命令につき不服のある債務者は、即時抗告をすることができる。

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誤り

誤り。即時抗告ができるのは保全命令の申立てを却下する裁判に対する債権者である(民保19条)。保全命令自体に対する債務者の即時抗告は認められず、債務者は保全異議(26条)・保全取消(37条・38条・39条)の申立てをする。

司法書士平成27年度 問41エ

保全命令を発した裁判所又は本案の裁判所は、保全すべき権利又は権利関係が消滅したときに限り、保全命令を取り消すことができる。

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誤り

誤り。保全命令の取消しは、保全すべき権利の消滅のほか、事情の変更があるときもできる(民保38条1項)。

問題で確認する

第38条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。