第三章 保全執行に関する手続/第二節 仮差押えの執行
民事保全法 第49条(動産に対する仮差押えの執行)
この条の要点
- 動産仮差押えの方法:動産仮差押えは執行官が目的物を占有する方法。対象別の執行方法の対応を整理。
- 仮差押動産の売却:価額減少のおそれや不相応な保管費用がある動産は執行官が売却し供託できる。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第49条(動産に対する仮差押えの執行)
動産に対する仮差押えの執行は、執行官が目的物を占有する方法により行う。
②執行官は、仮差押えの執行に係る金銭を供託しなければならない。仮差押えの執行に係る手形、小切手その他の金銭の支払を目的とする有価証券でその権利の行使のため定められた期間内に引受け若しくは支払のための提示又は支払の請求を要するものについて執行官が支払を受けた金銭についても、同様とする。
③仮差押えの執行に係る動産について著しい価額の減少を生ずるおそれがあるとき、又はその保管のために不相応な費用を要するときは、執行官は、民事執行法の規定による動産執行の売却の手続によりこれを売却し、その売得金を供託しなければならない。
④民事執行法第百二十三条から第百二十九条まで、第百三十一条、第百三十二条及び第百三十六条の規定は、動産に対する仮差押えの執行について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
動産仮差押えの方法
債務者が保管する美術品や機械などの動産に対する仮差押えの執行は、執行官がその物を実際に占める方式で行われる。
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正解 ○
正しい。動産に対する仮差押えの執行は執行官が目的物を占有する方法により行うと定められる。差押えと同様に執行官の占有によって債務者の処分を防ぐ構造であり、不動産における登記の方法や債権における弁済禁止命令とは異なる執行方法であることを区別して押さえる。
学習ポイント:動産仮差押えは執行官が目的物を占有する方法。対象別の執行方法の対応を整理。
第49条1項
仮差押動産の売却
仮差押えの執行に係る動産について著しい価額の減少を生ずるおそれがある場合でも、仮差押えの目的は現状維持なので、執行官はこれを売却することができない。
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正解 ×
誤り。仮差押えの執行に係る動産について著しい価額の減少を生ずるおそれがあるとき、又は保管に不相応な費用を要するときは、執行官は民事執行法の動産執行の売却の手続により売却し、売得金を供託しなければならない。腐敗・値崩れしやすい物の価値を保存するための換価が認められており、現状維持のみに限定する命題は誤りである。
学習ポイント:価額減少のおそれや不相応な保管費用がある動産は執行官が売却し供託できる。
第49条3項
問題で確認する
第49条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。