第一編 総則/第五章 訴訟手続/第四節 送達/第二款 書類の送達
民事訴訟法 第106条(補充送達及び差置送達)
この条の要点
- 補充送達と差置送達:就業場所以外では補充送達・差置送達とも可。就業場所では差置送達はできない。
- 同居者への交付の要件:同居者への補充送達は受領について相当のわきまえがある者に限る。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第106条(補充送達及び差置送達)
就業場所以外の書類の送達をすべき場所において送達を受けるべき者に出会わないときは、使用人その他の従業者又は同居者であって、書類の受領について相当のわきまえのあるものに書類を交付することができる。郵便の業務に従事する者が日本郵便株式会社の営業所において書類を交付すべきときも、同様とする。
②就業場所(第百四条第一項前段の規定による届出に係る場所が就業場所である場合を含む。)において送達を受けるべき者に出会わない場合において、第百三条第二項の他人又はその法定代理人若しくは使用人その他の従業者であって、書類の受領について相当のわきまえのあるものが書類の交付を受けることを拒まないときは、これらの者に書類を交付することができる。
③送達を受けるべき者又は第一項前段の規定により書類の交付を受けるべき者が正当な理由なくこれを受けることを拒んだときは、書類の送達をすべき場所に書類を差し置くことができる。
この条文の〇×問題(2問)
補充送達と差置送達
就業場所以外の送達場所で受取人に出会わない場合は、使用人その他の従業者や同居者で受領に相当のわきまえのある者に書類を交付でき、受取人や交付対象者が正当な理由なく受領を拒んだときは書類をその場所に差し置くことができる。
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正解 ○
正しい。就業場所以外の送達場所で受取人に出会わないときは、使用人その他の従業者又は同居者で相当のわきまえのある者に交付でき(106条1項、補充送達)、受取人や交付対象者が正当な理由なく受領を拒んだときは差し置くことができる(同条3項、差置送達)。就業場所では、受領を拒まない他人等への補充送達はできるが(同条2項)、差置送達はできない。
学習ポイント:就業場所以外では補充送達・差置送達とも可。就業場所では差置送達はできない。
第106条第1項〜第3項
同居者への交付の要件
受取人に出会わない場合、同居の未成年者であれば、書類の受領にわきまえのあるかどうかにかかわらず、書類を交付して送達の効力を生じさせることができる。
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正解 ×
誤り。同居者への交付には、書類の受領について相当のわきまえのあることが要件である。わきまえのない幼児等への交付は補充送達として認められず、同居しているだけでは足りない。相当のわきまえの要件により、幼児や意思疎通の困難な同居者への交付は補充送達としての効力を生じない。
学習ポイント:同居者への補充送達は受領について相当のわきまえがある者に限る。
第106条第1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和2年度 問36ウ
就業場所以外の送達をすべき場所において送達を受けるべき者本人が不在の場合には、その同居者が成年者であるときに限り、当該同居者に対して送達すべき書類を交付することができる。
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誤り
誤り。同居者への送達は、同居者が「書類の受領について相当のわきまえのある」者であることを要するにとどまり(民訴106条1項)、成年者であることまでは要しない。
司法書士平成26年度 問36エ
就業場所以外の場所でする補充送達は、送達を受けるべき者が実際にその書類の交付を受けて内容を了知しなければ、無効である。
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誤り
誤り。就業場所以外の場所で送達を受けるべき者に出会わないときは、使用人その他の従業員又は同居者で書類の受領について相当のわきまえのある者に交付する補充送達ができ(民事訴訟法106条1項)、本人が実際に交付を受けることは要しない。
解説で第106条を参照している問
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第106条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。