第二編 第一審の訴訟手続/第三章 口頭弁論及びその準備/第一節 口頭弁論
民事訴訟法 第151条(釈明処分)
この条の要点
- 裁判所の釈明上の処分の種類:釈明処分は出頭命令・書類提出・留置・検証・鑑定・調査嘱託まで幅広い。
- 第三者所持文書への提出命令の可否:釈明処分としての提出命令は当事者所持の物件に限る。第三者には文書提出命令の申立てが必要。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第151条(釈明処分)
裁判所は、訴訟関係を明瞭にするため、次に掲げる処分をすることができる。
一 当事者本人又はその法定代理人に対し、口頭弁論の期日に出頭することを命ずること。
二 口頭弁論の期日において、当事者のため事務を処理し、又は補助する者で裁判所が相当と認めるものに陳述をさせること。
三 訴訟書類若しくは訴訟において引用した文書その他の物件で当事者の所持するもの又は訴訟においてその記録された情報の内容を引用した電磁的記録で当事者が利用する権限を有するものを提出させること。
四 当事者又は第三者の提出した文書その他の物件を裁判所に留め置くこと。
五 検証をし、又は鑑定を命ずること。
六 調査を嘱託すること。
②前項の規定による電磁的記録の提出は、最高裁判所規則で定めるところにより、電磁的記録を記録した記録媒体を提出する方法又は最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用する方法により行う。
③第一項の規定により提出された文書及び前項の規定により提出された電磁的記録については、第百三十二条の十三の規定は、適用しない。
④第一項に規定する検証、鑑定及び調査の嘱託については、証拠調べに関する規定を準用する。
この条文の〇×問題(2問)
裁判所の釈明上の処分の種類
事実関係をはっきりさせるために、裁判所は当事者本人に弁論期日への出席を命じたり、第三者が出した文書などの物件を手元に留め置いたりする処分ができる。
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正解 ○
正しい。裁判所は訴訟関係を明瞭にするため、当事者本人や法定代理人の出頭命令、相当と認める補助者の陳述、訴訟書類等の提出命令、当事者・第三者の提出した物件の留置、検証・鑑定・調査嘱託の処分ができる。第151条1項各号に列挙された処分権に合致する。
学習ポイント:釈明処分は出頭命令・書類提出・留置・検証・鑑定・調査嘱託まで幅広い。
第151条1項各号
第三者所持文書への提出命令の可否
裁判所は、151条の釈明処分として、訴訟で引用された文書を所持する第三者に対しても、その文書の提出を命ずることができる。
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正解 ×
誤り。釈明処分としての文書等の提出命令の対象は、当事者の所持する訴訟書類や引用文書等に限られる(151条1項3号)。第三者が所持する文書については、釈明処分として提出を命ずることはできない。第三者に提出させるには、証拠調べとして文書提出命令(223条)の申立て等による必要がある。
学習ポイント:釈明処分としての提出命令は当事者所持の物件に限る。第三者には文書提出命令の申立てが必要。
第151条1項3号、関連:第219条・第223条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成31年度 問38ウ
訴訟代理人がある場合であっても、裁判所は、訴訟関係を明瞭にするため、当事者本人に対し、口頭弁論の期日に出頭することを命ずることができる。
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正しい
正しい。裁判所は、訴訟代理人がある場合でも、訴訟関係を明瞭にするため、当事者本人に対し期日への出頭を命ずることができる(民訴151条1項1号)。
解説で第151条を参照している問
問題で確認する
第151条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。