第一編 総則/第五章 法律行為/第三節 代理
民法 第100条(本人のためにすることを示さない意思表示)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 顕名の欠缺による自己のための行為へのみなし:本人のためにする旨を示さない行為はみなしの対象で、事後に利益の帰属を証明しても覆せない。
- 相手方が知ることができた場合の本人帰属:知ることができたは過失による不知も含み、あてはまれば顕名がなくても本人に効力が帰属する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第100条(本人のためにすることを示さない意思表示)
代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなす。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、前条第一項の規定を準用する。
この条文の〇×問題(2問)
顕名の欠缺による自己のための行為へのみなし
代理人が本人のためにすることを示さないで自己の名義で契約を締結した場合、相手方が代理人が本人のためにする行為であることを知ることができなかったときは、契約による実際の利益が本人に帰るとしても、その効果は代理人が自己のためにした行為として扱われる。
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正解 ○
正しい。代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなされ、契約の実際の利益の帰属を後から証明しても覆らない。相手方が本人のためであることを知り又は知ることができたときに限り、本人に効力が帰属する特例が働く。
学習ポイント:本人のためにする旨を示さない行為はみなしの対象で、事後に利益の帰属を証明しても覆せない。
第100条本文
相手方が知ることができた場合の本人帰属
代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示について、相手方が代理人が本人のためにすることを注意すれば知り得たにもかかわらず知らなかった場合でも、その意思表示は代理人が自己のためにしたものとして扱われる。
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正解 ×
誤り。相手方が代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、本人のためにすることを示した場合と同様に、その効力は本人に生ずる。知ることができたとは過失によって知らなかった場合を含み、注意すれば知り得た相手方との間では本人に帰属する。
学習ポイント:知ることができたは過失による不知も含み、あてはまれば顕名がなくても本人に効力が帰属する。
第100条ただし書・第99条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和7年度 問6ア
Aの代理人であるBが、その代理権の範囲内でAのためにすることを示さずにCとの間で契約を締結した場合において、BがAのために契約を締結することをCが知ることができたときは、AC間に契約の効力が生ずる。
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正しい
正しい。本人のためにすることを示さない意思表示は原則として代理人自身のためにしたものとみなされるが、相手方が本人のためであることを知り又は知ることができたときは99条1項が準用され、本人に効力が帰属する(100条ただし書)。
司法書士令和6年度 問13オ
第三者が抵当不動産を損傷しようとしているときは、抵当権者は、当該第三者に対し、その行為の差止めを求めることができる。
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正しい
正しい。第三者が抵当不動産を損傷しようとしているときは、抵当権者は抵当権に基づく物権的請求権として行為の差止めを求めることができる(判例)。
司法書士令和4年度 問5イ
代理人が本人のためにすることを示さずに意思表示をした場合であっても、その権限内において本人のためにした行為は、本人に対して直接にその効力を生ずる。
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誤り
誤り。代理人が本人のためにすることを示さずにした意思表示は自己のためにしたものとみなされ(100条本文)、本人に直接効力が生ずるのは相手方が知り又は知ることができた場合に限られる(同条ただし書・99条1項準用)。
解説で第100条を参照している問
問題で確認する
第100条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。